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zoom RSS 『DEATH NOTE デスノート』二部作:DVDで観ました。アナログな感想かもしれませんが・・・。

<<   作成日時 : 2007/07/09 23:14   >>

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遅ればせながら、2006年度の話題作を『前編』『the Last name』と続けて観ました。さて、感想はというと・・・。

アナログ世代の映画ファン向きではないな、というのが正直なところ。
アナログとデジタルの感性的な違いは、アナログは白と黒との間のグラデーションを楽しみ、デジタルは白か黒かの決着を楽しむ、といえましょう。

本作品の『前編』は、名前を書き込むだけで「死」をもたらすことが出来るノートを手に入れた主人公が、犯罪のない世界を夢見、また、法律で罰せられない犯罪者を自らの正邪の論理で罰するあたりは、アナログ世代としても楽しめました。
このあたりまでは、「正」「邪」を両極にした「倫理」という「白」と「黒」のどちらにでも揺れ動く主人公の葛藤(心のグラデーションといえるでしょう)がわたしにも伝わってきました。

それゆえ、自身を尾行するFBIを一網打尽にする作戦に出ても、「白」から「黒」への転調として、共感はしないまでも、少なくとも納得できる展開でした。

しかしながら、『前編』のクライマックスの瀬戸朝香と香椎由宇に対するデスノートの使い方は、すでに共感できるものでなく、さらにデスノートのルールの間隙を縫った物語展開です。

すなわち、「ルールは遵守する」、しかし「結果が大切」という方向へ物語の軸(というかポリシーというか)がズレていってしまいます。

 ・ルールは遵守する
 ・ルールを遵守した上で、白か黒かをハッキリさせる

このスタンスは、明らかにデジタルの(それもゲームの)感覚ではありますまいか。

この傾向は第二部『the Last name』で更にハッキリとします。

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主人公は宿敵をデスノートのルールの間隙を突きつつ、「相手を出し抜く」ことが物語の主旋律となっています。

したがって、主人公が出し抜きやすいように、製作者(原作か脚本かは知らなくて申し訳ないですが)は、2冊目のデスノートを用意します(これは観ている方としては、いつからルールが変わったの?を思わざるを得ません)。

さらに主人公は宿敵を出し抜くためにフェイクの(まやかしの)ルールをデスノートに付記しようとします(まぁ、こちらは元々のルールではないで有効ではないのですが)。

この結果、『前編』では多少なりとも感じられた主人公の葛藤は遠く彼方へ押しやられて、アナログなわたしには「どーとでもしてくれ」という感情しか残らなくなりました。

したがって、『the Last name』では、主人公と宿敵がどれほどルールを巧みに解釈し、その間隙を縫って勝利を得ても、感動も共感も面白みさえも感じることが出来なくなっていました(たとえ、自らを犠牲にしたとしても!)。

休日の大半を費やして、二部作合計4時間30分に付き合いましたが、後半は疲労感が残ったようです。
ただし、「ルールを遵守した上で、白か黒かをハッキリさせる」ゲーム感覚が指示を得ていることは理解できました。

この映画に近い作品をひとつ挙げるとするなら『メメント』でしょうか。
『メメント』の先に『プレステージ』があったように、この映画の先には何があるのか、アナログ世代の映画ファンとしては、少々不安が残る次第です。






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内 容 ニックネーム/日時
全くの同感です。私も観た当初、映画というよりゲームを見たという感覚が残りました。いろいろな感情の余韻などあるわけもなく、やっと決着がついたか、やれやれというような・・。
りゃんひささんお薦めの、「ラッキー・ユー」を観終わった後は、ポーカーを知らない私でも、上質な映画を観たという感覚でした。
ずいぶん違うものです。
ぷ〜太郎
2007/07/12 01:21

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