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zoom RSS 『憑神(つきがみ)』:奇想天外な物語と時代劇は意外と好相性

<<   作成日時 : 2007/07/15 15:10   >>

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浅田次郎原作、降旗康男監督、妻夫木聡主演の『憑神(つきがみ)』のレビュー.。


最近映画化された浅田次郎作品は『椿山課長の七日間』『地下鉄(メトロ)に乗って』など奇想物語といってよいものが多い。
本作品の降旗康男監督とコンビを組んで大ヒットした『鉄道員(ぽっぽや)』も奇想物語の範疇である。

ストーリーは、妻夫木聡扮するしがない下級武士がご利益願いで拝んだ稲荷は、貧乏神・疫病神・死神を祀った稲荷だった・・・。

このような奇想物語の場合、その設定が受け容れやすいかどうかで、映画が楽しめるかどうか最初の分かれ目となるが、本作品では時代劇であるため、受け容れやすくなっている。
まぁ、このハナシを現代劇でやるのは難しいとは思うけれど。

その上、演出として、主役の妻夫木には押さえた演技させて平凡な下級武士感を出させ、それとは対照的に彼を取り巻く人々をこれでもかこれでもかといっていいぐらいテンションの高い芝居をさせている。結果、そのギャップが笑いを生んでいく。

妻夫木の兄役の佐々木蔵之介や、貧乏神役の西田敏行、蕎麦屋の香川照之などなど、誰も彼もがテンションが高い。それをまた、カットを割らず、役者の演技に任せきっているのだ。このあたりは、「観客の中で引いてしまう人が出てくるかもしれない」などの遠慮なしの演出である。

ストーリーは、貧乏神・疫病神・死神の災厄をいかにして振り払うかから、いかにして受け容れていくか、と浅田作品特有の「泣かせ路線」へと変転していくのだが、終盤は上手くいったとは言い難い。

泣かせ路線ではなく、もうひとひねりして、シッチャカメッチャカなバカげた展開で笑わせてくれた方がよかったかも。
もしくは、落語の「死神」を題材にした佐伯幸三監督・フランキー堺主演『幽霊繁盛記』のようなスッとぼけた滑稽さで締めくくった方がよかったのではありますまいか。
その方が米米クラブが歌うエンディングソング「御利益」とマッチしたと思うのだが。

前半のアドレナリン出しまくりのドライブ感覚と後半の落差を加味して、全体的な評価としては★★★かな。

<追記>
次なる浅田次郎原作作品は『オリヲン座からの招待状』。予告編で観る限り、こちらは真面目路線のようですね。

 

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