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zoom RSS 『オオカミの護符』:記録としての価値に加えて習俗探偵の面白さ

<<   作成日時 : 2008/10/21 23:44   >>

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東京国際映画祭の一企画「文化庁映画週間」第6回文化庁映画賞受賞記念上映会で、渋谷Bunkamuraで鑑賞しました。
いやぁ、面白かった。

何せ、渋谷から東急田園都市線で20分足らずの神奈川県川崎市宮前区に「講」が残っているところから始まるんだもの。
「講」とは、中世から続く共同体である。同一の信仰を持つ人々の集まりであることが多い。

へっ? 宗教団体? と思うことなかれ。
ムラという地域集団の中での、相互扶助組織であり、道普請、治水なども、講の単位で行われていました。

映画に登場する宮前区土橋地区の講は、御嶽信仰(みたけしんこう)に根ざした講で、もともとは土橋のお百姓たちの間で、御嶽(おやま)を信仰するものである。
なぜ、お百姓が「おやま」なのか。なぜ、「おやま」のシンボルが「お狗(いぬ)さま」なのか・・・

この映画は土橋の旧家で育ったアラフォー世代の女性が、自身の土蔵などに貼られた「お狗さま」のお札(ふだ)に興味を持ったことから、その成り立ち、お百姓(元お百姓も含む)とおやまの人々との講を通じた交流、そして「お狗さまのお札」に込められたお百姓たちの想いへと探っていく。
その過程がスリリングで興味深い。さながら、「習俗探偵」である。
そして、最後に示される「お狗さまのお札」に込められた想いは、ひとと自然の関係を今更ながらに感じさせるものである。
(たぶん、この映画を観ると「オオカミ」に対する見方が変わるはず)

文化映画=記録、そしてその記録の内容の良し悪しで評価されることも多いが、この映画は、記録の内容もさることながら、「習俗探偵」としてのエンタテインメントの面白さがある。

かつて地理歴史研究部だったということもあって、総合評価は★4つとしておきます。

<追記>
この映画の発端者である小倉さんは、お百姓のことを「百の生業(なりわい)を行うひと」と語っていました。
その意味で、上述のレビューも「お百姓」という言葉を使っています。
また、監督は、副題の「里びとと山びととのあわいに」の「あわい」という言葉も強調されていました。間(あいだ)という意味のやまとことばです。
その語感が柔らかくて、素敵です。

↓Myムービーのレビュー&採点はコチラから↓
http://info.movies.yahoo.co.jp/userreview/tyem/id331277/rid2/p0/s0/c0/

↓製作プロダクションの公式HP(DVDも購入できます)↓
http://www.sasala-pro.com/

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コメント(1件)

内 容 ニックネーム/日時
コチラのレビューを読んで、すごく見たくなりました。
で、調べたら「ポレポレ東中野」で朝1回しかやってない!
あ〜あ・・・今日しか行ける日がなかったのに、身見逃した〜。
朝1回だけだと・・・無理 (TT)
見たい!のに・・・
2008/10/26 16:12

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