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zoom RSS 『秋深き』:男の弱さとだらしなさと、それでも愛する純愛と@DVD

<<   作成日時 : 2009/06/14 22:12   >>

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森繁・淡島コンビで映画化された『夫婦善哉』と同じく、織田作之助の短編「秋深き」「競馬」を、現代に舞台を移して映画化した作品です。
東京でのロードショウ時に公開館が少なく見逃していました。

さて、映画の出来はというと・・・・

多分、好き嫌いが分かれる映画ではないかと思いました。

わたしは「好き」。

冴えない高校の化学科教師が、大阪・北新地のグランドキャバレーでいちばんの別嬪さんに恋をした。
酔客に強引にタクシーに連れ込まれそうな彼女を助けることも出来ずにいるほど冴えない。
実家は仏具屋、名字は寺田。ナビオ前でのプロポーズは、婚約指輪ならぬ婚約位牌。

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この映画の好さは、現代に舞台を移したといえども、どこか昔日の想いを感じるところにある。

二人が暮らすマンションは生国魂神社近く。
周りはお寺さんも多く、風情のある坂道も多い。
でも、ラブホテルも多いんだけれどもね。

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買物に行く空堀商店街は通りが坂道になっている。
角の八百屋は軒が低くて昔ながらのお店屋さんって感じ。

寺ちゃんが勝負をかけるのも、JRAの阪神競馬場ではなくて、園田競馬場。
観客も疎(まば)らで、競走馬たちも颯爽とは走ってくれない。

そんな風景描写だけでなく、昔日の想いを感じるのは、八嶋智人演じる寺ちゃんの気持ち。

キャバレー1の別嬪さんの嫁の過去を問い質すこともせず、へんに嫉妬してしまったり、
大病を患ってしまう彼女の姿を見るのが辛(つら)いからか付き添ってあげることもせず、
それでいてお百度を踏んだり、街角で見かけたお地蔵さんに願を掛けたりしてしまう。

気持ちはあるのだが、うまく行動に表せない。
そんな男の弱さとだらしなさ。

現代的感覚だと、思い切って手術したらええやん! って思うだろうし、
二人三脚で前向きに頑張ればいいじゃないか、なんて思うかもしれないのだが、
相手のことを気遣って気遣って気遣って、あきらめて・・・やっぱり諦めきれずにアホな方に走ってしまう。
そういうあたりが「昔日の想い」を感じさせるわけです。

脚本・西岡琢也、監督・池田敏春のベテランコンビの的確さもあって、評価は★4つとしておきます。

<追記>
寺ちゃんのだらしなさや弱さ以上に、園田競馬場も含めて、お馴染みで懐かしい風景にやられたかもしれません。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
同じく前から気になっていた映画でした。
確かに好き嫌いが分かれるでしょう。それは寺ちゃんを受け容れられるか否かで大半は決まるでしょうね。
私はOKでしたが、このアホ男、女性から嫌われる可能性大。ま、若い方は無理でしょうかね。
ぷ〜太郎
2009/07/31 04:00
たしかに、「寺ちゃんみたいな男、絶対嫌い」というひとは多いでしょうねぇ
りゃんひさ
2009/08/02 11:01

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