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zoom RSS 『未来を生きる君たちへ』:暴力の連鎖、主題は判るが・・・ @ロードショウ・ミニシアター

<<   作成日時 : 2011/08/26 23:27   >>

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デンマークの女性監督スザンネ・ビアの最新作です。
過去『しあわせな孤独』『ある愛の風景』『アフター・ウェディング』と観てきて、シビアながらも好みの主題を取り上げる監督なので注目をしていました。
今回の『未来を生きる君たちへ』は米アカデミー賞外国語映画賞を受賞したということで、期待して観に出かけました。

デンマークに住む二組の家族、その少年ふたりの物語。

一組目の家族は、スウェーデン人家族で、父親は難民たちに医療を行うためにアフリカへ出かけています。
母親も看護士ですが、両親は別居しています。
主役の男の子は「ねずみ顔」といって苛められています。

もう一組は、ロンドンから移り住んできた父と息子。
父の実家に身を寄せます。
母親はロンドンで癌のために死去した模様。父親はビジネスでロンドンへ出かけることが多く、不在がちです。

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そんなふたりが些細なことから、暴力の渦に巻き込まれていきます。
というよりも、自らが暴力の連鎖を作り出していきます。

スザンネ・ビア監督は、説明的な場面やセリフを排除して、物語を進めていきます。

その演出方法は、緊張感・緊迫感はあるのですが、かえって底が浅い感じを醸し出しているように思えました。
たぶん、暴力の渦を増長していく役割の、母親に死なれた少年の心情・キッカケが判りづらいからでしょう。

母親を亡くしたこと、それも父親は母は回復するといい、そういいながらも、末期癌の妻の姿に耐え切れずに治療をやめたこと、そういった事柄が少年の心を深く鋭く傷つけていきました。
すべての出来事は、その「傷つけられたこと」への報復、もしくは傷つかないための過剰対応なのですが、そこいらあたりが非常にわかりづらいです。

大元となるこの心情がわかりづらいので、少年ふたりの行動に共感や納得ができず、ただただ、やりすぎ・過剰といった印象を与えてしまっています。

主役の少年ふたりがそのような描き方であり、また、周囲の大人たちも、日々の生活に精一杯・いっぱいいっぱいといった描き方なので、行動がかなり過剰な反応にみえてしまいます。

その過剰さが、主題の「暴力の連鎖」なのかもしれませんが、それはそうでも、演出が巧くないなぁ、というのが感想です。

これまで観た3作品と比べると、今回が一番がっかりした作品でした。

評価は★3つとしておきます。

他のスザンネ・ビア監督作品レビューはコチラから
⇒『ある愛の風景
⇒『アフター・ウェディング

↓DVD&Blu-rayはコチラから↓
 

最近観たミニシアター映画のレビューはコチラから
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⇒『ブルーバレンタイン』 @名画座
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『ミツバチのささやき』『エル・スール』 @名画座
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⇒『メアリー&マックス
⇒『100歳の少年と12通の手紙
⇒『メッセージ そして、愛が残る
⇒『悲しみのミルク
⇒『トゥルー・グリット
⇒『パリ20区、僕たちのクラス
⇒『英国王のスピーチ
⇒『ヤコブへの手紙
⇒『しあわせの雨傘
⇒『ハーブ&ドロシー アートの森の小さな巨人
⇒『人生万歳!』
⇒『クリスマス・ストーリー

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2011年映画鑑賞記録

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  外国映画26本(うちDVD、Webなどスクリーン以外 6本)←カウントアップ
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小夜啼鳥は心の赴く方へと羽ばたく。 その決断が美しい歌声になるとそう信じて。 ...続きを見る
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