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zoom RSS 『家族の庭』:癒されたい人、お断り @ロードショウ・ミニシアター

<<   作成日時 : 2011/11/06 22:17   >>

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イギリスのマイク・リー監督作品。
『秘密と嘘』以来、日本公開作品は観続けています。
今回も、家族の物語。
日本題名からすると、「庭」がテーマなのかしらん。
癒す、癒される、というのはマイク・リー監督作品からは感じたことがないのだけれど・・・

やはり、です。


原題は「ANOTHER YEAR」。
どういう意味か、ちょっと掴みづらいなぁ、「別の年」ってどういうことかなぁ?
なんて思って観進みます。

映画は春夏秋冬、それぞれのエピソードでサブタイトルが入り、フィードアウトする作り。
スタイルは判りやすい。
でも、「別の年」って・・・何か知らん。

映画の、地質学者と心理療法カウンセラーの初老の夫婦と30歳の息子、それに心理療法カウンセラーを勤める妻の同僚で40歳後半から50歳前半のの女性が中心となって進んでいきます。

初老の夫婦はほとんどトラブルらしきものにも巻き込まれず、夫婦生活を30年繰り広げてきました。
まぁ、唯一の頭痛のタネは息子がいまだ独身のことぐらい。

対して、妻の同僚の中年女性は、悪いひとではないのだけれど、男運が悪く、少々思慮に欠ける。
男運が悪いのと、思慮に欠けるの、のどちらが卵か鶏かは判らないけれど、とにかく、幸せではない。
で、その、幸せでないことを、のべつ幕なし喋り散らしている、何の解決にもならないのに。

そう、この映画、一時期『トレインスポッティング』あたりで流行った、「イギリスだめダメ人々にも一部の理」、「だめダメだっていいじゃない」的映画に対するマイク・リー監督のアンサー映画のようです。

すなわち、思慮不足の彼女は、そこのところを省みず、夫婦の息子に恋心を抱いている。
(ホントウの恋というのではないところが、やっかいなのだが)

まぁ、日頃の愚痴やなんかを聞いてあげる分には、親切親身になってあげるけれど、こと、家族の問題にまで侵食するにあたっては、よしとしない。
価値観や感情の発露が異なる彼女は到底受け容れることはできない。

そうか、「ANOTHER YEAR」というのは、「ひとそれぞれの別々の一年」という意味なのか。

幸せ溢れる家族と、みじめったらしい思慮不足の女性。
その対比で映画は終わります。

「だめダメだっていいじゃない」ってこと、マイク・リー監督は微塵も思っていません。
突き放しています。
ここいらあたりは、さすが、イギリス気質って感じがします。

「だめダメだけれど癒されたい」「助けて助けて症候群」が垣間見えるいまの日本の状況では、たぶんこの映画は総スカンでしょうねぇ。

評価は・・・
過去のマイク・リー監督作品と比べるとちょっと底が浅いように思いますので、★3つ半です。


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2011年映画鑑賞記録

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  外国映画37本(うちDVD、Webなどスクリーン以外 8本)←カウントアップ
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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
「人生は、時々晴れ」が好きだったので、
これも、見てみたくなりました。

中高年が主役の映画が見たいのです。
青臭いガキが悩んだり苦しんだりする映画は、見たくないので。
優駿
2011/11/08 08:21
いやあ、キツイですね。真の個人主義が確立していたはずのイギリスでさえ、昨今はこのようなしょうもない人間が多くいるのでしょう。
それに対する監督の想いがこの作品だとしても、最後のキツイこと。まさしくイギリス人気質そのもの。自立していない人間の惨めさを印象付けるために、それを取り囲む家族はあえてトラブルを排除して描いたのだと思いますよ。
それが少し画一的で、作品の奥行きを損なうとしてもです。そうまでして描いたダメダメ人間達。特に中心になる中年女性は、後々まで印象に残りました。演じた女優さんもうまかったですね。
ぷ〜太郎
2011/11/14 17:29

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