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zoom RSS 『永遠の人』:土地に縛り付けられた男女の愛憎物語 @DVD・レンタル

<<   作成日時 : 2013/09/29 10:58   >>

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1961年製作の木下恵介監督『永遠の人』、DVDで鑑賞しました。
今年2013年に木下恵介監督の青年時代の物語を映画化した『はじまりのみち』が公開されたことで、最寄りのレンタル店舗にも配置されることになりました。
しかしながら、いつもレンタル中で、配置されてから、もう2か月ぐらい経つかしらん。
さて、映画。

高峰秀子、仲代達矢、佐田啓二に加えて、加藤嘉、乙羽信子、田村正和などの配役。

物語は昭和7年から昭和36年までの29年間に渡る、男女の(夫婦の)愛憎物語。
愛憎というよりも、憎悪の物語。

戦地から右脚を負傷して帰還した庄屋の跡取り・仲代達矢。
かねてから想いを寄せていた小作人の娘・高峰秀子に言い寄り、無理やり肉体関係を持つ。
高峰秀子と筒井筒の仲であった佐田啓二も戦地から帰還し、一度は駆け落ちをしようと決断するのだが、庄屋と小作の関係を慮ってか、佐田啓二は独りで出奔してしまう。
残された高峰秀子は仲代と夫婦になるが・・・

全話を5章に区切り、劇伴はフラメンコを用いるというかなり尖った演出が、この憎悪の物語にまことに合致している。

映画は男女の愛憎を描いていくが、その根底にあるのは土地。
血のつながり以上に、土地に縛り付けられた庄屋と小作の関係。
映画の冒頭で「阿蘇」と、かの地の名前が大写しされることからも判る。

一度は出奔した佐田啓二もかの地に戻ってくるし(というか戻らざるを得ない、戻るところがない)、仲代が28年を経て「小作人の根性」云々と高峰の心の底を罵るのも、土地に縛り付けられたる所以なのだろう。
だから、映画の冒頭、巻末で、若い男女ふたりを乗せた汽車は、かの地から離れていく。

愛する想いを遂げるのは、別の土地。
縛り付けられない別の土地、というがごとく。

評価は★4つとしておきます。

<追記>
木下恵介というと、子どもの頃の「木下恵介アワー」のテレビのイメージが強くて、過去の映画はあまり観ていません。
これを機に鑑賞をしたいと思います。

 

 

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2013年映画鑑賞記録

 新作:2013年度作品
  外国映画28本(うちDVD、Webなどスクリーン以外14本)
  日本映画15本(うちDVD、Webなどスクリーン以外 2本)

 旧作:2013年以前の作品
  外国映画43本(うち劇場 2本)
  日本映画 9本(うち劇場 1本)←カウントアップ
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コメント(1件)

内 容 ニックネーム/日時
もっと陰惨な話かと危惧していましたが、非常に面白かったです。土地に縛られながらももがき苦しまざるを得ない男女の悲劇ですか・・。強引なやり方でしか愛を表現できなかった庄屋の息子と、愛から逃げざるを得なかった小作人の息子。でもなあ、約束した場所に現れなかった小作人の息子の方を私なら恨むような気がする・・・。すべての原因をつくった庄屋の息子が一番悪いが、負の連鎖で死んでしまう長男が気の毒ですね。
この愛憎劇にフラメンコギターは意外なほど合うが、それにあわせて唄われる日本語の歌はうざったいだけで全くの不要。
ぷ〜太郎
2013/10/02 20:28

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