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zoom RSS 『犬神家の一族』古谷一行版:演出・美術・撮影が冴えまくる一級品 @DVD・レンタル

<<   作成日時 : 2014/04/06 11:01   >>

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先日レンタルで観た東映版『悪魔が来りて笛を吹く』にがっくりきたもので、口直しにレンタルしたのがこの作品。
1977製作の横溝正史シリーズ第1作目の『犬神家の一族』、古谷一行の金田一耕助シリーズの第1目です。
犬神家の三姉妹、松子・竹子・梅子を京マチ子・月丘夢路・小山明子が演じている豪華版。
観るのは、オンエアも含めて、今回が4回目なんですけど。

あらすじなどは省略。

とにかく、演出・美術・撮影が冴えに冴えている。
それも当然。
演出は工藤栄一、美術は西岡善信、撮影が森田富士郎と一級の映画人が担当しているのだから。

美術の西岡善信と撮影の森田富士郎は、横溝ブームが来る前にATGで製作された映画『本陣殺人事件』でも組んでおり、遺恨試合の感があるから。
というのも、映画版『犬神家の一族』にふたりは起用されておらず、「おれたちだったらもっとすごい映像を魅せることができる」といわんばかり力のいれよう。

特に目を瞠るのは、犬神家の大広間と松子の母親が囲われていた寝室。

大広間は、それほど広くないのだが、黒一色の板張り、襖も黒地、それに赤い曼珠沙華が浮かぶという渋すぎの美術。
さらに第4回以降に登場する松子の母親が囲われていた寝室は、両側が黒地に金の蒔絵を施した板戸があり、それを開けると合わせ鏡になっているというもの。
松子と金田一が、その合わせ鏡で対峙するシーンは、工藤栄一の演出がもっと冴えているシーンのひとつでもあります。

それから忘れちゃいけないのが、佐清のゴムマスク。
柔らかく顔に密着する映画のそれと異なり、能面然として目には小さな穴しかあいていないもの。
これが不気味。
そして真犯人が被る能面との類似を示していて、うーむ、やるなぁ。

演技陣でも松子・竹子・梅子のお三人の迫力、とりわけ松子の京マチ子の存在感が素晴らしい。
佐清役の田村亮はほとんど台詞もなく可もなく不可もなくといったところ。
だけれど、野々宮珠世役の四季乃花恵は、役にピッタリ。
彼女の珠世が個人的にはしっくりきます。

ストーリー的には佐智、仮面の男のふたつの殺しはミステリー的にうまくないのが瑕だが、終盤押し詰まってからなのであまり気にならない。

市川崑の第1回映画化作と甲乙つけがたい出来栄えです。
評価としては★4つとしておきます。

<追記>
音楽は映画版の大野雄二のバラードに軍配があがりますが、本作品でもタイトルには兵隊喇叭を鳴らし、戦争の悲劇を色濃く出しています。
これは意外と見逃しがちかも。

       

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金田一さんは古谷一行が一番なんですが、「犬神家」は映画を先に観たもので、その印象があまりに強く、どうしてもテレビ版は地味な感じを拭えません。松子役は京マチ子の方がうまいと思いますが、珠世役は、テレビ版はほとんど印象に残りませんでした。
ぷ〜太郎
2014/04/15 23:52

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