キネマのマ 〜 りゃんひさ 映画レビューなどなど

アクセスカウンタ

zoom RSS 『華氏451』:トリュフォーの映画愛が窺い知れる作品 @特集上映・単館系

<<   作成日時 : 2014/10/24 23:28   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

画像

フランソワ・トリュフォー映画祭、『黒衣の花嫁』『柔らかい肌』に続く3本目はレイ・ブラッドベリの小説を英語発声で映画化した『華氏451』(1966年製作)。
以前、テレビで観ているのですが、その際は、なんだかヘンテコリンな映画だなぁと思っただけなのですが、先ごろパンフレットを入手してから、改めて観たいなぁと思っていた次第。
さて、映画。

市民の思想に影響を及ぼすことから「本」が禁じられた近未来。
かつて防火・消防に従事していたファイアマンたちは、禁書を発見してそれらを焼き尽くす焚書係となった。
妻リンダ(ジュリー・クリスティ)と暮らすモンターグ(オスカー・ウェルナー)は主任昇格を約束された優秀なファイアマン。
これまで焚書活動を露とも疑わなかったが、本を愛する隣家の娘クラリス(ジュリー・クリスティの二役)と出遭ってから、次第に本に魅せられるようになっていく・・・

これは、「本」を「映画」に置き換えてみると判るが、トリュフォーの「映画愛」を綴った映画だということが判る。

映画が禁じられたら、あぁ生きていけない。
もし、映画が禁じられたら、愛すべき映画のワンシーンワンシーンを覚えて、その美しさを語り続けていきたい。
そういう映画。

だから、ワンシーンワンシーンが覚えられやすいように、色彩設計が素晴らしい。
ファイアマンたちが活躍するシーンの赤。
庁舎の赤、ファイアカーの赤、愛書家・蔵書家たちを密告するためのポストの赤。
それと対比をなすように、ポストの上に備えられた警告灯の青、ファイアマンの制服の黒。
優秀と目されるモンターグは、ラスト、焚書の呪縛から解放されるまで、その黒の制服を脱がない。

そしてラスト。
焚書から逃れた愛書家たちが集う森のユートピアであるブックワールド。
雪が降り、白に染められていく。

おぉ、ファイアマンたちの赤と対をなす色彩設計。
前半の人工的な赤、青、黒の色彩と比べて、深く沈んだ緑の森、そこに降り積もる白い雪。
後に『赤い影』『地球に落ちてきた男』を監督するニコラス・ローグの撮影は素晴らしい。

さらには映画の奥底に流れるトリュフォーのヒッチコック偏愛。
ジュリー・クリスティに二役をやらせる必要はないはずなのに、あえてやらせるあたり、むふふ『めまい』ですね。
音楽もバーナード・ハーマン。

ストーリー的にはヘンチクリンな映画なんだけれど、いたるところから醸し出される映画愛が、とてもとても愛おしい。

評価は★4つ半としておきます(半分はオマケ)。

<追記>
見間違えでなければ、小学校教師のクラリスの姿をみて脅える男子生徒の役を『小さな恋のメロディ』のマーク・レスターが演じています。
『オリバー!』の主演が1968年なので、それ以前の出演になりますね。
画像

画像

画像




------------------
2014年映画鑑賞記録

新作:2014年度作品:71本
 外国映画45本(うちDVDなど 8本)
 日本映画26本(うちDVDなど 0本)

旧作:2014年以前の作品:138本
 外国映画112本(うち劇場13本)←カウントアップ
 日本映画 26本(うち劇場 5本)
------------------

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
『華氏451』:トリュフォーの映画愛が窺い知れる作品 @特集上映・単館系 キネマのマ 〜 りゃんひさ 映画レビューなどなど/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる