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zoom RSS 『フラワーズ』:女性三人が織りなす心理の綾 @東京国際映画祭

<<   作成日時 : 2014/10/28 22:07   >>

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東京国際映画祭のワールド・フォーカス部門にて上映されたスペイン映画『フラワーズ』(アジアン・プレミア上映)を鑑賞しました。
フランスとの国境あたりで用いられている地方言語であるバスク語発声の映画で、これは珍しい。
では、映画。

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大規模な建設現場の事務員として働く人妻アネ。
もう若くはなく、更年期障害の初期症状が出ていると医者から告げられ、不安な日々。
そんな彼女の自宅に、あるときから、誰からか不明の花束が届くようになった。
夫は不審に思うが、アネには心当たりがない。
不安定なアネにとっては、毎週木曜に届く花束が気持ちを支える縁(よすが)になっている。

同じ工事現場で高層用大型クレーンを操る男性ベニャト。
彼は、妻ルルデスと彼女の連れ子である息子との3人で暮らしている。
ルルデスは、「早く子を生せ」と始終いうベニャトの母親テレの存在が気になり、夫婦仲も微妙な感じ。
ルルデスにとっては、ベニャトはまだテレのもの、自分のものではないのでは? とも感じている。

そんなある日、ベニャトが建設現場からの帰り途で、自身が運転する自動車で事故死してしまう。
アネは、その現場を帰宅途中のバスから目撃してしまう。

その週の木曜から、アネのもとに届けられていた花束が途絶えるようになった。
送り主はベニャトと確信したアネは、彼のことをよく知らなかったが、毎週、事故現場に花を添えることにした。

一方、常日頃から「人間、死んだらそれまでだ」といっていたベニャトのからだは、本人の希望もあって、医科大学の検体として提供されることとなった。
遺体もないことから、墓に埋葬することもなく、茫然とするベニャトの母テレ。
テレも、ベニャトの鎮魂の花束を事故現場に供えることを習慣とした。
近しい人々からの献花も途絶えようとしたある日、テレは、誰かからの花束がまだ供えつづけられていることを知る。
そして、いまは交流もなくなったルルデスも、その見知らぬひとからの花束のことを知ることになった・・・
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と、花束をモチーフにして、残された3人の女性(アネ、ルルデス、テレ)が交差する物語。

これが実に巧みに描かれており、なかなか練りに練った脚本といえます。
特に、ストーリーの原動力が、ほんとに小さな出来事で、その動機も些細なものだったりして、それが全体的なミステリーを醸成しています。
公式ページには「ヒッチコックとケシェロフスキの中間を狙おうとした」と監督たち(ジョン・ガラニョ、ホセ・マリア・ゴエナガ共同監督)の弁がありますが、スリリングでもあり、ロマンチックでもあり、さらにリアリスティックでもあり、ラストのピタリとしたハマリ具合は、ミラクル、アメージングです。

是非とも一般公開してほしい作品です。

評価は★4つ半としておきます。

<改訂>
青字部分。ベニャトとルルデス、息子の人間関係を誤って認識していたので、訂正します。
(2014.10.30)

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2014年映画鑑賞記録

新作:2014年度作品:73本
 外国映画46本(うちDVDなど 8本)←カウントアップ
 日本映画27本(うちDVDなど 0本)

旧作:2014年以前の作品:140本
 外国映画114本(うち劇場14本)
 日本映画 26本(うち劇場 5本)
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ベニャトとルルデス、息子の人間関係を誤って認識していたので、訂正します。(2014.10.30)
りゃんひさ
2014/10/30 22:02

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