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zoom RSS 『ピアニストを撃て』:メランコリック風味の脱線・脱力系サスペンス @特集上映・単館系

<<   作成日時 : 2014/10/30 22:47   >>

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フランソワ・トリュフォー映画祭の5本目は『ピアニストを撃て』(1960年製作)。
大人は判ってくれない』に続いて撮った長編2作目。
ヒッチコックばりのサスペンスとユーモアとの評判を聞いていたので、以前から観たい作品でした。
さて、映画。

シャルリ(シャルル・アズナブール)は、パリの裏町にあるしがない酒場のピアノプレイヤー。
軽妙な曲を奏でて、お客をダンスで愉しませるのが商売。
店の若いウェイトレス・レナ(マリー・デュボワ)に心を寄せているが、シャイで過去に経緯(いきさつ)もあり、さらに幼い弟を養っている彼は、無関心を装ったまま。

ある夜、妖しげな暴漢ふたりに追いかけられたシャルリの兄シコがシャルリのもとへ逃げ込んでくる。
シコを暴漢から逃したシャルリは、それを契機にしてレナと付き合うようになる。
が、暴漢ふたりはシコの行方を突き止めるべく、シャルリとレナにつきまとうようになる・・・

ふふぅん、ヒッチコックというより安手のパルプフィクションのようだ。
(と思ったら、原作はアメリカのハードボイルド小説家デイビッド・グーディスによるものだった)

これをトリュフォーは巻頭からサスペンスたっぷりに描いていく。

夜の町を走る男(シコ)。
追いかける自動車。
凄まじいカットバック。
フィルムノワールの匂いぷんぷん。

だけれど、勢い余ったシコは電柱にぶつかって転倒。
親切な中年男が介抱するので、やむなく、暴漢ふたりは立ち去る・・・

で、そのあと、シコと介抱してくれた男が道々歩きながら、どうでもいい内容の会話を延々とする。

えええっ、これ、なに?
いまでいうところの脱力系なの?

と思う間もなく、シャルリの店。
シコを逃がす一幕の前後に、陽気なピアノと歌が延々と続く。

緩急、といえばカッコイイが、ちょっと脱線・脱力してしまいそう。

その後の展開も、ふたりの暴漢のヘンテコリンな会話が続いたり、シャルリが著名なクラシックピアニストだったりと、ストーリーはかなり曲線的(悪くいえばグダグダ)。

特に、過去のエピソードは長く、情感込めて、メランコリックな題材(男が理由で女が死んでしまう)を妙に乾いたタッチで撮ったりしているので、かなり印象としては散漫。

雪山でのクライマックスも、カッコイイ打ち合いのショットと、これまたメランコリックな内容で、まぁ、トリュフォーが自分の好きなおもちゃ箱をひっくり返したような映画になっています。

そんなこんななので、評価は★3つ半としておきます。

<追記>
この後に撮るのが『突然炎のごとく』なので、おもちゃ箱をひっくり返すのは、やめたのかもしれません。
いや、もしかしたら、トリュフォーが好んで撮った三角関係ものなので、おもちゃ箱なのかもしれません。
機会をつくって再鑑賞してみます。

<追記>
ジョルジュ・ドルリューの音楽が耳に残ります。

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2014年映画鑑賞記録

新作:2014年度作品:74本
 外国映画47本(うちDVDなど 8本)
 日本映画27本(うちDVDなど 0本)

旧作:2014年以前の作品:141本
 外国映画115本(うち劇場14本)←カウントアップ
 日本映画 26本(うち劇場 5本)
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