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zoom RSS 『ゴーン・ガール』:結婚生活日々是危険、という風刺喜劇 @ロードショウ・シネコン

<<   作成日時 : 2014/12/28 21:58   >>

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デヴィッド・フィンチャー監督の最新作『ゴーン・ガール』、ロードショウにて鑑賞しました。
ここ2作『ドラゴン・タトゥーの女』『ソーシャル・ネットワーク』は観ていないので、『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』以来であります。
さて、映画。

アメリカ、ミシシッピ川流域のミズーリ州の田舎町。
元ライターで現在は大学で文学を教えているニック・ダン。
妻のエイミーとは5年前にニューヨークで知り合い、結婚して暫くはニューヨークで暮らしていたが、ニックの母の病を契機にニックの故郷ミズーリに越してきた。
仲睦まじいと思われているふたりであったが、結婚5年目の記念日にエイミーが姿を消してしまう。
家中には荒らされた跡があり、血痕も残っている。
世間の眼は、エイミーの失踪は、ニックが殺害したものとして嫌疑をかけていく。
さて、真相はいかに・・・

という内容。
なんだけれど、ミステリーとしては早々にネタバレしてしまう。

そもそも、ニックが手をかけていないのは映画がはじまってからの描写をみれば明らか。
(彼がエイミーを殺害したと匂わせる描写が皆無なんだから)

とすると、まぁ想像するには、エイミーの狂言といったところ。

そのとおり。

映画が始まって3分の1ぐらいのところで、生きているエイミーが写し出されるのだ。

とすると、映画の興味としては、妻エイミーが何故そのような挙に及んだが、ということになるのだけれど、何故のところは意外と底が浅い。

簡単にいうと「夫の裏切りに対する復讐」ということになるのだけれど、それよりも精神的に奥が深い所にある。
エイミーは、妻である以前に、ひとりの人間としての人格形成不全なのだ。
彼女は、両親が描く本「完全なるエイミー」の主人公と同一視され、自身のアイデンティティ(もしくは自身がコントロールする自我というもの)を有していない。
それが故に、関係した異性をコントロールすることが、異性と関係を持つことを無自覚のまま最大目的としてしまっている。
まぁ、一種のサイコパス。

だが、そのあたりのことは、つらつら考えてわかるようなもので、映画としてキチンと描かれているわけではない。

ここはかなりの不満。

となると、映画の後半どうなるかというと、結婚生活に限界を感じ、若い娘と不倫の関係をもった思慮不足の夫と、サイコパス妻との丁々発止合戦。

むむむ、なんだかリアリティに欠けるなぁ。
で、思い出したのが、デヴィッド・フィンチャー監督の第3作『ゲーム』。
うーむ、鼻づらを捕まえて引っ掻き回す類の映画、ってこと。

まぁ、丁々発止のやり取りも悪くないし、破たんしていく結婚生活のようすなんて結構クスクスと笑える。
さらに、ラストに至っては、ことの善悪を越えて、再び「いい夫婦」として収まってしまう(収まってしまわざるを得ない?)のも、なんだか苦笑してしまう。

なるほど、この映画、サスペンス・スリラー仕立てで、日々是危険な結婚生活を揶揄した風刺喜劇なのね、と合点がいった次第。

同じデヴィッド・フィンチャー監督作品でも『セブン』の後味の悪さを求めるなら、妻エイミーは狂言のあとニックのあずかり知らぬところで死んでしまい、ニックの嫌疑は晴らされない、なんて展開も考えられるんですがね。

評価は★3つ半としておきます。

<追記>
エイミー役のロザムンド・パイクが、かなりステレオタイプの演技なので底が浅くなったことは否めず。
劇中「蜘蛛女」と呼ばれているが、それほどの凄みは感じませんでした。
本家『蜘蛛女』のレナ・オリンと共演した小品『悪魔の秘め事』がDVD化されているので、この後、観てみることにします。



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2014年映画鑑賞記録

新作:2014年度作品:97本(日韓合作1本あり)
 外国映画64本(うちDVDなど13本)←カウントアップ
 日本映画34本(うちDVDなど 0本)

旧作:2014年以前の作品:151本
 外国映画124本(うち劇場15本)
 日本映画 27本(うち劇場 5本)
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