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zoom RSS 『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』:サスペンスと切なさが同居した秀作 @シネコン

<<   作成日時 : 2015/03/17 23:22   >>

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本年度の米国アカデミー賞で脚色賞に輝いた『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』、ロードショウで鑑賞しました。
先に観た『博士と彼女のセオリー』と同じく、舞台がイギリス、実在の天才科学者(こちらは数学者)が主人公と共通点が多いですね。
さて、映画。

1939年、英国。
激化する第一次世界大戦ではナチス・ドイツが優勢。
その源は、ナチスが開発した暗号装置「エニグマ」。
日々変更される暗号コードの組み合わせは天文学的組み合わせ。
人力ならば、2000万年はかかろうというもの。

エニグマ装置1台を入手した英国海軍は、国内の天才たちを集めて、暗号の解読に着手した。
そのなかには、数学者アラン・チューリングもいた・・・

といった実話の映画化。

2003年には、このハナシを元にしてロバート・ハリスが執筆したフィクションのサスペンス小説の映画化作品が『エニグマ』のタイトルで公開されています。
あちらは
「地味なキャスティングが功を奏して、誰がいい奴で、誰が悪い奴かが判らずスリリング。なかなかの拾い物」な映画でした。

さて、本作では数学者アラン・チューリングに焦点をあて、
(1)戦中の暗号解読の物語
(2)戦後のスパイ容疑と別件での有罪の物語
(3)彼の少年時代の物語
と3つの時代を交互に描いていきます。

とにかく脚本が巧く、いっときも飽きることがありません。

ベネディクト・カンバーバッチ演じるアラン・チューリングは、その変人ぶりからテレビ『SHERLOCK/シャーロック』の延長線上にあるように見えますが、もっと複雑。
戦後の物語の核となる同性愛もそうだし、アスペルガー症候群を思わせるような対人関係の拙さなど、みごとに演じ切っています。

この映画で驚かされるのは、エニグマを解読して、それで終わりとならなかったところまで描いているところ。

エニグマの解読から、戦争終結まで2年。
その間、英国の行動はいくつかの情報は見て見ぬふりをし(つまり犠牲が出ることにも目をつむり)、そしてその情報源を暗号解読ではなくスパイ活動によるものとしてドイツを攪乱したことが描かれています。
さらには、ソ連へのスパイについても見て見ぬふりをして、ソ連に情報を流していた。

この非情な諜報活動、冷血な行動。

そして、国家の非情さは、暗号解読の功労者、その後の戦果の立役者アラン・チューリングにも及んでいく。
当時、不法行為であった同性愛で罪に問われ、死を選ぶアラン・・・

あぁ、切ないなぁ。
それも、彼が愛した暗号解読のための機械「クリストファー」の名前の由来を知れば、なおさら。

スリルとサスペンス、それに切なさが同居した秀作でした。

評価は★4つ半としておきます。



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2015年映画鑑賞記録

新作:2015年度作品:15本
 外国映画11本(うちDVDなど 0本)←カウントアップ
 日本映画 4本(うちDVDなど 0本)

旧作:2015年以前の作品:34本
 外国映画27本(うち劇場 6本)
 日本映画 7本(うち劇場 0本)
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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
こんばんは。
ヤフーレビューでは評価の厳しいりゃんひささんには珍しく星5だったので早速お邪魔しました。
カンバーバッチさん、シャーロックの延長上にあるような役でしたが、深い心のうちを感じさせました。
エディ・レッドメインのなり切りも良かったのですが、私はカンバーバッチさんの方に主演男優賞を、と思いました。
役者としての華も評価の一つだと思いますし、映画としてもこちらの方が上でしたね。
jyamutomaruko
2015/03/17 23:43
jyamutomarukoさま、早速のコメントありがとうございました。
>珍しく星5だった
なにせカンバーバッチファンなもので。
(正確には★4つ半ですが)
とはいえ、骨太な映画を堂々たる演技で支えていたと思います。
同じような型に嵌まらず、彼の更なる飛躍を期待しています。
りゃんひさ
2015/03/18 14:29

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