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zoom RSS 『マイ・マザー』:愛されたい、ではなく愛したい少年の苦悩 @DVD・レンタル

<<   作成日時 : 2015/05/07 15:21   >>

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わたしはロランス』『Mommy/マミー』のグザヴィエ・ドランの初監督作品『マイ・マザー』、DVDで鑑賞しました。
監督当時のグザヴィエ・ドランは19歳。
さてさて、りゃんひさは何していたかしらん・・・と思い返すと大学生。
この時は友人も少なく、ぽつんとした青春を送っていましたが、翌年友人たちと8mm映画を撮り始めました。
まぁ、そんな時期だなぁ。
なんて思いながら本作品を鑑賞。
さて、映画。

16歳のユベールは母親シャンタルとふたり暮らし。
ユベールの幼い時分に夫と別れたシャンタルは、ユベールを育てるのに汲々で、自身は成長していない。
そんなふたり暮らしの母子の間はうまくいかず、思春期の衝動を以上にユベールは同性愛に目覚めていた・・・

というハナシ。
多分にグザヴィエ・ドランの実体験を反映していると思しき映画です。

りゃんひさ的な解釈をすると、この映画・・・

母親から愛されたい少年を描いた映画ではなく、母親を愛したい少年の苦悩を描いた映画です。

最新作の『Mommy/マミー』でも感じることが出来ましたが、かなり近親相姦の匂いが強いです。

あまり両親からの愛を受けずに幼年期を過ごしたユベール。
彼が思春期を迎えての愛の対象は、母親。
思春期で勃興する愛は、心理的なものだけではなく、肉欲も含めたもの。

しかしながら、肉欲を伴う愛、異性間の愛などは、成してはならぬ仲。
なので、ユベールは同性に走ってしまう。
母親に受け容れてほしい欲求を他の異性に振り向けるのではなく、同性からの肉欲を受け容れる立場として。

映画としての表現は、かなり工夫してある。

まずは、モノクロで撮られたユベールの独白・告白。
まるで精神科医に罹った患者のように、こころの底を吐露するのであるが、その内容は男性から女性への恋慕の告白。

もうひとつは、並行切り替えしのショット。
登場人物ふたりが向かい合ったときに、カメラを台詞をいう側の正面(もしくはやや斜め)に据えて、交互に撮る手法を切り替えしというが、この映画では、重要な台詞をいう際、登場人物は横に並んで写し出される。
しかし、ふたりのこころが共感しない場合には、しゃべっている片方の人物を写す切り替えしの手法を使っているのだが、その手法が独特。
左に座った人物は画面右端に写し、隣に座った対話相手は写さない(右に座った人物の場合は、その逆)。

この手法で撮っている際は、ふたりの間に共感がないことが示されており、映画文法を踏まえた上での凝った映像であるといえる。
ふたりのこころが共鳴すると、カメラはふたりの人物を左右均等配置で写しており、そのあたりを探って映画を観ると興味が倍増します。

途中登場するシャンタルの高校の女教師も、はじめはこの手法で撮られており、ふたりのこころが共鳴したのちに、離れ離れになるという巧みな手法で処理しています。

この映画は、まさに「栴檀は双葉から芳しい」でしょう。

グザヴィエ・ドラン監督、人物観察は的確なので、『Mommy/マミー』のような窮屈な映画を撮らずとも、観客のこころに響く映画を撮れるはず、と確信しました。

評価は★★★☆(3つ半)としておきます。
(やはり冗長なところ、特に自身が写し出されるところの冗長さが目立ちますので、そこいらあたりを考慮して、この点数にしておきます)

<追記>
グザヴィエ・ドラン監督、やはり映画好きらしく、主要人物ふたりの部屋にリバー・フェニックスとジェームズ・ディーンのポスターが貼ってあります。
リバー・フェニックスの方は『マイ・プライベート・アイダホ』の時のかしらん。



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2015年映画鑑賞記録

新作:2015年度作品:28本
 外国映画23本(うちDVDなど 1本)
 日本映画 5本(うちDVDなど 0本)

旧作:2015年以前の作品:57本
 外国映画45本(うち劇場11本)←カウントアップ
 日本映画12本(うち劇場 3本)
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