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zoom RSS 『海へ行こう!』:子どもの眼からみた小さな世界が大きな世界に繋がっていく@EUフィルムデーズ2015

<<   作成日時 : 2015/06/13 21:44   >>

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毎年この時期に開催されているEUフィルムデーズ。
昨年2014年に素晴らしい作品に出逢えたこともあり、今年も出かけることにしました。
観たのはチェコ映画『海へ行こう!』。
なかなか瑞々しい映画で感銘を受けました。
さて、映画。

映画監督に憧れる11歳のトマーシュは、誕生日にもらったデジカメで撮影を開始。
父親の「秘密」を探ろうとする自分の探偵ごっこや、家族、親友、クラスメートたちとの交流などの全てが、少年の目を通じて、彼のナレーションで語られる。
最後には家族の驚くべき秘密が明らかに・・・。
(EUフィルムデーズ2015公式ページ http://eufilmdays.jp/film/to-see-the-sea/ から転載)

というハナシ。

オープニングから惹きこまれました。

ニコンの一眼レフを三脚に乗せて、その傍らに立つ少年トマーシュ。
はじめはピンボケだけど、次第にピントが合ってくる。
それは、実は、鏡に映った姿。
自分で自分を撮るために、立ち位置のピントを鏡で合わせていたというわけ。

トマーシュと友人のハリスが撮った映像をトマーシュが編集・ナレーションを入れて作った、というスタイルで一貫している。

監督のイジー・マードルはチェコの20代の人気俳優で、この作品が第1回監督作品。
マーク・ハッドン『夜中に犬に起こった奇妙な事件』(未読ですが)の少年の視点で物語を語る手法にインスパイアされて、本作品を思いついたとのこと。

とにかく、少年たちから観た世界が瑞々しい。

身近で小さな世界。
トマーシュの父親、母親、祖父、それに友人たち。

身近すぎて軽視しちゃいそうな世界。
だけど、不思議はいっぱい。

看護施設の仕事をしている母親。
自宅で商取引をしている父親。
昔は、いっしょに白鳥を観に行ってくれたのに、最近は行ってくれないのねぇ、とボヤクおばあちゃん。

ある日、自宅で仕事をしているはずの父親が、週に2回、どこかへ出かけていくことに気づくトマーシュ。
あれれ、家族に隠れての密会なのかしらん、家庭の危機だぁと憂いは募る。

友人のハリスはクロアチアからの移民。
母親はクロアチア人だけれど、チェコ人である父親に連れられてチェコに来た。
トマーシュは自分の家族の姿を撮ってハリスに見せるけれど、ハリスは自分の家族の姿を撮ってくれない。
そこには、ハリス一家が抱えていた問題があった・・・

身近で小さな世界だと思われていたものが、後半、一気に大人の世界へと広がっていきます。
その広がっていくさまも、ごく自然。

少年の通過儀礼、大人の階段へのとば口。
それが過不足なく描かれていて、なかなかの秀作。

評価は★★★★(4つ)としておきます。

<追記>
映画をロケ地は監督の育った街で、トマーシュ少年の家(アパートの一室)は監督の実家だそうな。
赤い屋根が並ぶ街並みは美しく、ひとびとの息遣いが聞こえてくるようです。

タイトルの『海へ行こう!』は、大きな目的を表した比喩。
周囲をドイツやハンガリーなどの他国に囲まれたチェコには海がなく、小学校時代には、海を観たことのある派と観たことのない派に分かれたとのこと。

以上は、上映当日の監督によるトークイベントで披露された逸話です。

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2015年映画鑑賞記録

新作:2015年度作品:40本
 外国映画31本(うちDVDなど 5本)←カウントアップ
 日本映画 9本(うちDVDなど 0本)

旧作:2015年以前の作品:65本
 外国映画52本(うち劇場12本)
 日本映画13本(うち劇場 3本)
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