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zoom RSS 『あの日のように抱きしめて』:ドイツ版『めまい』を期待しましたが・・・ @試写会

<<   作成日時 : 2015/08/01 18:22   >>

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第二次世界大戦終戦後のドイツを舞台にした『あの日のように抱きしめて』、試写会でひと足早く鑑賞しました。
クリスティアン・ペッツォルト監督、主演のニーナ・ホス、ロナルト・ツェアフェルトは『東ベルリンから来た女』と同じ組み合わせ。
同作は未見なので、この映画が面白ければ、DVDで落穂拾いをしようかしらん。
さて、映画。

ユダヤ人の女性声楽家ネリー(ニーナ・ホス)は強制収容所で顔をメチャクチャにされた。
親友のレネ(ニーナ・クンツェンドルフ)の助力により顔を復元したが、元の顔とは異なったものになった。
顔の傷も漸う癒えて包帯が取れるようになったネリーは、ドイツ人ピアニストで生き別れた夫のジョニー(ロナルト・ツェアフェルト)を探す。
レネは、ジョニーのことを友人たち売った裏切り者だといい、会うのは止めろとと忠告する。
果たして、ネリーと再会したジョニーは、彼女のことに気づかない。
妻は収容所で死んだはずだと信じているから。

しかし、ジョニーは、ネリーが相続する財産欲しさに、再会したネリーを「死んだはずのネリー」に仕立て上げようとする・・・

というハナシ。

おぉぉ、これはヒッチコックの『めまい』のヴァリエーションではありますまいか!
なんともソソラレるハナシだ。

自動車で夜の国境を超えようとするネリーとレネのオープニングシーンから雰囲気があってゾクゾクする。

しかし・・・

うーむ、途中からどうもハナシがうまくない。

こちらが『めまい』の変型だと思っているからかもしれないが、再会してからのふたりの関係性があまり変化しないのだ。

実は生きていたことをジョニーにわからせたいネリー。
そして、裏切り者でなかったことを信じたいネリー。

それに対して、ジョニーがほとんとボンクラにしか見えないのが致命的。
筆跡や立ち居振る舞いが「死んだはずのネリー」に似ているにも関わらず、一向に訝しくも思わないし、かといって「死んだはずのネリー」に近づけようとする努力も描写がおざなり。

まぁ、『めまい』のように、「死んだはずのネリー」に似た女にどんどん憑りつかれていくような官能性は、この映画では不要なのかもしれないが。

なので、切ない衝撃的なラストが活きてこない。
せっかくの甘美な曲「スウィート・ロウ」も、その魅力が半減。

致命的なのは、「死んだはずのネリー」に似せて美しく着飾っていくネリーが、全然美しくないこと。
これは、個人的な好みかもしれませんが・・・

ということで、少々期待外れ。
評価は★★☆(2つ半)としておきます。

<追記>
調べてみると、ユベール・モンティエ著『帰らざる肉体』という原作の映画化のようです。
1965年に、J・リー・トンプソン監督、マクシミリアン・シェル、サマンサ・エッガー、イングリッド・チューリン主演で『死刑台への招待』というタイトルで映画化されています。



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2015年映画鑑賞記録

新作:2015年度作品:57本
 外国映画45本(うちDVDなど 7本)←カウントアップ
 日本映画12本(うちDVDなど 0本)

旧作:2015年以前の作品:87本
 外国映画72本(うち劇場15本)
 日本映画15本(うち劇場 4本)
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「あの日のように抱きしめて」
「SPEAK LOW」…この曲だったんだ…。全編通して狂おしい程に響いてくるコントラバスの旋律の正体は。そこに全て繋がる、凄い、素晴らしいラスト。その余韻。見応えのある濃厚なサスペンスと哀しみの籠ったラブストーリー。第二次世界大戦終了直後、ユダヤ人収容所生活から永らえたものの、顔に修復のきかないほどの傷を負ったネリー(ニーナ・ホス)は、ユダヤ人活動家のレネ(ニーナ・クンツェンドルフ)に助けられ、ドイツに戻って顔の整形手術を受ける。元の自分の顔に戻して欲しかったネリーだったが、それは叶わず、別人の... ...続きを見る
ここなつ映画レビュー
2015/09/11 13:02
あの日のように抱きしめて
1945年、敗戦直後のドイツ。 強制収容所で顔に大怪我を負ったユダヤ人女性ネリーは、親友レネに連れられドイツに戻った。 彼女は顔の修復手術を受けた後、2年間生き別れになっていた夫ジョニー(ユダヤ人ではない)を探し出す。 しかし彼はネリーが死んだと思っており、彼女が妻であることに気づかない。 更に彼は、妻の財産を手に入れるため、ネリーに妻の振りをして欲しいと頼む。 レネは、ジョニーは裏切り者だとネリーに伝えるが…。 戦争ヒューマンドラマ。 ...続きを見る
象のロケット
2015/09/14 08:57

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