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zoom RSS 『歌う女・歌わない女』:りゃんひさの女性映画事始め @DVD・レンタル

<<   作成日時 : 2015/08/12 01:18   >>

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アニエス・ヴァルダ製作・監督・脚本の1977年製作『歌う女・歌わない女』、DVDで鑑賞しました。
今回が2回目、初めて観たのはまだ中学生の頃。
ヴィスコンティ監督の『家族の肖像』との2本立てのロードショウでした。
ストーリーはほとんど忘れていたのですが、どことなく女性の二面性を表すタイトルと、女性監督による女性映画ということが、刷り込みのように働いていた映画です。
さて、映画。

1962年、冬のパリ。
高校生のポム(歌う女)は、ある日、通りかかった写真スタジオに飾られた写真の中にシュザンヌ(歌わない女)の姿を見つける。
かつてポムとシュザンヌは近所に住んでいて、仲が良かった。
ポムより少々年上のシュザンヌは、いま、妻のある写真スタジオの館主と同棲して、小さな子どもを二人抱え、三人目を身ごもっている。
見かねたポムは両親に嘘をついて得たお金を、堕胎費用としてシュザンヌに渡すのであったが・・・

という出だし。
その後、十数年に渡ってのポムとシュザンヌのそれぞれの生き方と交流が、ナレーションやふたりのモノローグを語り部として、スケッチ風に描かれていきます。

堕胎が法的に認められていなかった当時のフランス。
堕胎をキーワードとして、ウーマンリブ(フェミニズム)が進んでいき、ふたりは必然的にその渦に巻き込まれていきます。

歌う女・ポムは、女性の権利・自由を謳いあげて各地を巡業していき、歌わない女・シュザンヌは女性を支援する団体を立ち上げ、虐げられている女性を助けようとしてきます。

ポムとシュザンヌの、女性としての自由・自立は、終始一貫しているわけでないあたりが、非常に興味深いです。
特に、男性から独立し、自由なように振る舞っていたポムがイラン人男性と結婚し、イランまで行ってしまう皮肉。
このあたりのストーリー展開は、アニエス・ヴァルダならでは、という感じです。

なかなか興味深い映画ではあるのですが、スケッチ風に切り取られた画面構成、ナレーションやふたりのモノローグの多用など、映画としては少しとっ散らかっている印象を受けます。
物語は頭で考えて、撮る時は女性の直観で撮る、みたいな感じかしらん。

ただし、最後のカットはかなり計算されたカットのように感じました。

十数年の時を経て、ポムとシュザンヌには家族や多数の友人が出来ます。
その全員が一堂に会して、それぞれに横に並んでいるのを、右から左へカメラがパンして、ワンカットで撮ります。
左端までカメラが行った後、右へ引き返して、列の真ん中にいるシュザンヌの成長した娘で映画が終わるのですが、右から左のパンが過去、左から右へ戻るパンが未来を表しており、この未来を示すワンカットを撮りたいがために、歌う女と歌わない女のふたりの女性史を語ってきたのか、と感じました。

改めて鑑賞してみて、あぁ、やはりこれがりゃんひさの女性映画事始めだったんだなぁ、と思った次第です。

評価は★★★☆(3つ半)としておきます。



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2015年映画鑑賞記録

新作:2015年度作品:60本
 外国映画47本(うちDVDなど 7本)
 日本映画13本(うちDVDなど 0本)

旧作:2015年以前の作品:90本
 外国映画75本(うち劇場15本)←カウントアップ
 日本映画15本(うち劇場 4本)
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コメント(1件)

内 容 ニックネーム/日時
う〜ん、中学生の男子にとって、確かに興味をひかれる作品だとは思いますが、いかにもあの時代の映画という感じで、観た時にはおばさんになっていた私はドン引きに近い状態でした。勘弁、勘弁・・・。
ぷ〜太郎
2015/08/19 16:16

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