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zoom RSS 『日本のいちばん長い日』:政術映画「そのとき、日本は止まった」 @ロードショウ・シネコン

<<   作成日時 : 2015/08/12 23:05   >>

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原田眞人監督の『日本のいちばん長い日』、ロードショウで鑑賞しました。
岡本喜八監督版は未鑑賞、まもなく近所の名画座で上映されるので、その際に鑑賞するつもりです。
ただし、岡本喜八版は8月15日の玉音放送前日を「日本のいちばん長い日」と定義して映画をつくっていることだけは知っています。
しかし、本作は・・・

戦争終結内閣である鈴木貫太郎内閣の成立から8月15日の玉音放送(同日鈴木貫太郎内閣総辞職)までを描いています。

とすると岡本喜八版とは、まるっきりアプローチが違うし、タイトルの「日本のいちばん長い日」がそもそも異なるように感じました。
この映画での「その日」は、玉音放送のあった8月15日。
その玉音放送によって、これまでの日本という時間が止まった。
そして、新たな日本へ転換する。

玉音放送の「とき」が、「日本のいちばん長い日」。
本作は、まさに「そのとき」で終わります。
(なので、副題に「The Emperor in August」がある)

映画は「そのとき」を迎えるまで、どのような葛藤があったのか。
それを、原田眞人監督が得意とする「男騒ぎ」の映画として描いていきます。

当時の絶対的な国体(天皇制)を護持しようとするひとびと。
しかし、その護持の仕方が、ひとそれぞれで異なる。

本土決戦・玉砕するまで戦い抜いて護持すると考える者もおり、玉砕しては国そのものが無くなって(亡くなって)しまうと考える者もいる。
陸軍は前者に傾きつつあるが・・・
阿南陸相はアンビバレンスな情況になっていくものの、天皇自身の考えに傾倒していく。

そして、国体そのものである天皇は、国(国民)が無(亡)くなることは善しとはしていない。

さらに、戦争終結を義命と感じる鈴木首相は、タヌキぶりを発揮し、さらに天皇の言葉も利用して、日本の敗戦をソフトランディングに導いてく。

この天皇、鈴木首相、阿南陸相を中心とした、政治映画(というか政略映画というか、政術映画というか)として、原田監督は巧みにまとめたと思う。
監督特有の少し冷めた感覚、ワンシーンワンシーンを思い切りよく短いカットで繋いでいくのが、この映画には合っていた。

評価は★★★★(4つ)としておきます。



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2015年映画鑑賞記録

新作:2015年度作品:61本
 外国映画47本(うちDVDなど 7本)
 日本映画14本(うちDVDなど 0本)←カウントアップ

旧作:2015年以前の作品:90本
 外国映画75本(うち劇場15本)
 日本映画15本(うち劇場 4本)
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コメント(1件)

内 容 ニックネーム/日時
岡本喜八版はかなり緊迫した作品だった印象があります。それに比べこちらは、ほのぼのとまでは言わないけれど、ゆるいといえばゆるい。が、その中に静かな緊張が走る、原田監督らしい映画でした。今の政治家に比べて昔の人は、何て奥深く考えているんだろうと思いもしました。
ぷ〜太郎
2015/08/19 16:29

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