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zoom RSS 『ふたつの名前を持つ少年』:生き延びろ、ユダヤ人であることを忘れずに @キネコ国際映画祭

<<   作成日時 : 2015/08/13 18:47   >>

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第二次世界大戦中のポーランドで、たったひとりで生き延びたユダヤ人少年を描いた『ふたつの名前を持つ少年』、キネコ国際映画祭(旧・キンダーフィルム・フェスティバル)にて、ひと足早く鑑賞しました。
今回の上映は、吹替ライブシネマといって、上映の場で声優たちが台本片手に吹替えるというもの。
まだ声優科で勉強中の学生たちによるものでしたが、その迫力は一入(ひとしお)。
さて、映画。

1942年、ポーランドのワルシャワ、ユダヤ人強制居住区。
ナチスのユダ人迫害は勢力を増し、強制収容所への連行が始まっている。
パン職人の8歳の少年スルリックは、父親から「生き延びろ、そしてユダヤ人であることを決して忘れるな」と言い渡され、居住区から脱走する。
スルリックはユダヤ人と気づかれぬようポーランド人の名前ユレクを名乗り、村々を渡り歩く。
あるとき、ポーランド人のパルチザン女性と出逢い、彼女からキリスト教の作法と架空の身の上話を教え込まれる・・・

というハナシ。

戦時下のサバイバル譚であるが、スルリック=ユレクを演じる少年の名演もあって、凄まじい迫力である。
(少年を演じていたのが、双子の兄弟と知ってビックリしたが、そういえば、ところどころで若干顔つきが違うなぁとは思ったのですが)

生き延びるためにキリスト教徒を装っていた少年が、いつしかキリストや聖母マリアに心を傾けていくさまなど、少年の心情の揺らぎも感じられて興味深い。
(手に入れたロザリオを手放そうとするが、もういちど手に取るシーンなどで、それが感じられます)

このような描写があるので、ラストシーンが活きてきます。

すなわち、終戦後、ユダヤ人孤児の救済センターの職員が来て、ふたつの道を示すシーンである。

左は、最後の最後まで少年の面倒をみて助けてくれたポーランド人一家へと続く道。
右は、ユダヤ人孤児救済センターへと続く道(この道は、遠くイスラエルまで続いていることが仄めかされている)。

この左右ふたつの道は父親が遺した言葉「生き延びろ」「ユダヤ人であることを決して忘れるな」のふたつでもある。

揺れる少年の心であるが、少年はユダヤ人であることを選ぶ。
静かであるが、力強い決断でもある。

その後のエピローグが描かれ、ここでビックリした。

年老い、イスラエルで暮らす少年の姿が写し出される。
老人は、あの少年の本物の姿であり、この物語は実話であったのだ。
(チラシの裏などには書いてあったんだけれど、読んでいませんでした)

それにしても、壮絶な生き様だったのですね。
「戦争は残酷、悲惨」は、いわずものがな。

評価は★★★★(4つ)としておきます。



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2015年映画鑑賞記録

新作:2015年度作品:61本
 外国映画48本(うちDVDなど 7本)←カウントアップ
 日本映画14本(うちDVDなど 0本)

旧作:2015年以前の作品:90本
 外国映画75本(うち劇場15本)
 日本映画15本(うち劇場 4本)
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生きるためのゲットー脱出 ...続きを見る
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