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zoom RSS 『ぼくらの家路』:男児の潔い決断が際立つ社会派映画 @ロードショウ・シネコン

<<   作成日時 : 2015/09/22 18:22   >>

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ドイツを舞台に母親に見捨てられた幼い兄弟が帰る場所を探す『ぼくらの家路』、ロードショウで鑑賞しました。
連休中の公開1週目ということもあるのかどうか、近所のシネコンではかなり大きめのスクリーンは4割程度の入り。
ほとんど前知識なしに観たのですが・・・
さて、映画。

ジャックとマヌエルはシングルマザーに育てられる10歳と6歳の男の子。
ふたりの容貌の差異もあり、母親の男出入りが窺い知れるところ。
生活も苦しく、まだ自分の自由を謳歌したい母親は、生活保護機関に相談して、兄のジャックを保護施設に、弟のマヌエルを自身のもとに引き取ることとした。

サマーシーズンとなり、多くの仲間が親元に引き取られることになったジャックの施設であったが、ジャックのもとには母親から「迎えにいくのが2日ほど遅れる」との電話があった。
施設でトラブルを起こしたジャックは、母親の迎えの日の前に施設を離れることにしたが、母親の行方が杳として知れない・・・

というハナシ。

エドワード・ベルガーが監督したドイツ映画であるが、触感はダルデンヌ兄弟の映画を思わせる。
つまり、説明は排除し、主人公に寄り添って、物語を進めていくという手法。

まだ10歳にしかならないジャックの、母親探しと生まれ育ったベルリンの街でのサバイバルが描かれるのだが、ダルデンヌ兄弟の映画と比べると、少し緊迫感を欠いているような感じがする。

物語の語り口のせいかもしれないし、それまでの母親の生き方に依存するのかもしれないが、母親探しの行程において観客の知らない場所・人物が頻出してしまう。
まぁ、伏線を張ればいいのかもしれないが、そうすると、この映画のドキュメンタリーイズムが崩れるし、尺も長くなるので、それは出来ないところ。

この中盤の出来が、よいか悪いかと感ずることは別とすると、終盤、意外や意外な展開となってきて、それまで以上の社会性を感じます。

つまり、行方知れずの母親は3日後あっさり自宅に帰還し、サバイバルを繰り広げた子どもたちと再会する。
まぁ、凡百の映画ならば、再会をよしとして終わらせるところだけれど、この映画では、そうしない。

母親の無軌道で自堕落な生き方を、ジャックは良しとせず、決断するのである。

この映画の終盤は、まさにダルデンヌ兄弟の映画を思わせる。
つまり、なんらかの「決断」で終わらせる。

この潔さはこころよい。
個人の意思が、社会派映画を成り立たせている。

これがこの映画の特筆すべき点である。

評価は★★★★(4つ)としておきます。



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2015年映画鑑賞記録

新作:2015年度作品:82本
 外国映画62本(うちDVDなど11本)←カウントアップ
 日本映画21本(うちDVDなど 4本)

旧作:2015年以前の作品:107本
 外国映画88本(うち劇場15本)
 日本映画19本(うち劇場 5本)
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