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zoom RSS 『共犯』:青春は、愚かだけれど純真、狡いけれど真っ当 @DVD・レンタル

<<   作成日時 : 2016/02/13 21:04   >>

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2015年の観逃し作品の落穂拾い(DVDでの鑑賞)を実施中。その第1弾は台湾映画の『共犯』。
九月に降る風』や『あの頃、君を追いかけた』など、10代の少年少女を描いた台湾映画は、日本映画の同種作品と違った瑞々しさがあって、お気に入りの作品が多いです。
さて、映画。

同じ高校に通う男子高校生が、ある朝、通学途中の路地で同じ高校に通う女子生徒の死体を発見する。
彼女は自宅マンションから転落したようだ。
自殺か、事故か・・・
発見者の三人は、ただの興味本位に他ならないのだが、事故の真相に興味を抱く。
それまで無関係だった三人は、協力して事故の真相を探ろうとする・・・

というハナシ。

こう書くと、「謎解きミステリー」のように思われるが、そうではありません。
観るまでは、『ソロモンの偽証』のような、心情的要素を加味したミステリーかしらん、と思っていたのだけれど、いい意味で裏切られました。

たしかに、謎解きミステリーの要素がないわけではないが、主に描かれるのは、事件を通じて変化していく三人の男子生徒の関係性。
もともと、三人は三人とも、孤独。

ひとりは「いじめられっ子」、もうひとりは「不良」、そして残るひとりは「優等生」。

いじめられっ子の少年が孤独なのは直ぐにわかるが、残りのふたりの孤独については直ぐにはわからない。
不良の彼も、優等生の彼も、その場しのぎの他者しかおらず、友人と呼べるものはいない。
そして、もっとも孤独感の強いいじめられっ子の彼が起こす事件は、切ない。

女子生徒の死の原因をねつ造してまでも、三人でなにかを共有したいと思う気持ちは、そのやり口が下劣であるがゆえに、切なく感じる。

そして、その彼が、下劣さへの罰のように死んでしまう。
それも、友人として繋ぎ止めたかった優等生の手により。

この後、残された不良と優等生のふたりの心情は、少々わかりづらいが、わからなくもない。
いじめられっ子の死をひっかぶろうとする不良は、死んでしまったいじめられっ子の墓に泥することも、未来ある(と不良は感じている)優等生の将来を閉ざすこともしたくない。
いじめられっ子の死は「事故」として片付けられているし、陰沙汰を言われるのは、これまでも何度もあったから。

なんだか、みんな、切ないよなぁ。
愚かだけれど、純真というか。
狡いけれど、真っ当というか。

「謎解き」とは、ちがった心のミステリー。
そんな映画、結構好きです。

評価は★★★★(4つ)としておきます。

<追記>
冒頭に登場する女子高校生の死。
あれは、自殺だったのだろうか、事故だったのだろうか。
孤独ゆえの自殺なのだろうが、りゃんひさとしては事故とみたい。
母親から贈られたペンダント、ベランダから捨てようとして手放したが、落下する瞬間に思わず手放したくなくなって、手を伸ばして追いかけた。
そしたら、勢いで・・・
こころは、追いかけても、捕まえておけない。
手放した瞬間に惜しくなる。
そういう暗喩なのだと思いました。



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2016年映画鑑賞記録

新作:2016年度作品:13本
 外国映画 9本(うちDVDなど 0本)
 日本映画 4本(うちDVDなど 1本)

旧作:2016年以前の作品:10本
 外国映画10本(うち劇場 3本)←カウントアップ
 日本映画 0本(うち劇場 0本)
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コメント(1件)

内 容 ニックネーム/日時
前々から興味があった作品でしたが、思っていた以上によかったです。孤独地獄から抜け出そうとする彼らの想いが切ないですね。高齢者の孤独とは違い、若さゆえの鋭さを持った孤独に、観終わったあとも胸が痛いです。
ぷ〜太郎
2016/03/17 01:00

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