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zoom RSS 『ルーム』:立てつけが大きすぎる普通の母子物語 @ロードショウ・シネコン

<<   作成日時 : 2016/04/15 21:31   >>

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今年の米国アカデミー賞主演女優賞を受賞した『ルーム』、ロードショウで鑑賞しました。
観て少々時間は経っているのですが、面白かったのかどうなのか、なんとなく微妙でレビューアップが遅れました。
さて、映画。

カナダ・トロントで7年間監禁されているジョイ(ブリー・ラーソン)。
監禁場所は犯人の裏庭にある納屋で、そこで犯人の子どもを産み、いま5歳になった。
子どもの名前はジャック(ジェイコブ・トレンブレイ)。
犯人は週1回日曜日に監禁場所を訪れ、ジョイに肉体関係を持っていた。
入口のドアには内外からナンバーロックがされており、天窓がひとつあるきり。
行く末に希望がなかったジョイであるが、ジャックの5歳の誕生日を契機に、ジョイその納屋からの脱出を試みる・・・

というハナシは、まぁ、ありきたりの監禁映画のような感じがしないでもない。
たしかに、監禁されたまた子供を産むという羽目になった映画は観たことはないんだけれど。

というわけで、前半、ジョイの知略でジャックが逃げ出すまでは、それほど面白くない。
演出的には、監禁場所の狭さを感じさせるカメラワークや、犯人がそこへやってくる際にジャックはさらに狭いクローゼットに押しやられるという描写はあるものの、これまでの映画と比べと面白いかと言えば面白くないといったレベル。

この映画が面白くなるのは、ジャックの逃走劇が一息ついて、ジョイとジャックが世間に曝されてから。
それまでの狭い監禁場所のエピソードでは、その狭さを活かしてふたりのクローズアップを中心に画面構成してきたが、この後段でも、そのクローズアップ中心はそれほど変化しない。

凡庸な映画だと、救出されたのちに「世界の狭さ/広さ」を意識して、救出されたのちは引いた画で構成するところだろうが、この映画では、ジョイとジャックに寄り添うがごとくクローズアップの画面がしばしば登場する。

ジョイにとっては旧懐の世界でその広がりはあるのかもしれないが、ジャックにとっては未知なる空間、劇中の言葉を借りれば「宇宙空間」にほかならない。
この映画の見どころは、多分にここいらあたりだろう。

監禁されたまま生まれてからの5年間を過ごしたジャックが目の当たりにする世界は、あのルーム以上に母親を苦しめている世界だとジャックが認識するわけである。
この苦しみから母親を救う。
映画は後半、庇護者と被庇護者の関係が入れ替わる。
ここがこの映画の肝要なのだと思う。

さすれば、これは「普通の」母と息子の物語。
それも、息子から観た物語。

おお、おぉ。
と感銘するところなんだけど、どうにも立てつけが大きすぎて、この「普通さ加減」を描くのには過剰な感じがして、どうにも落ち着きが悪い。

母親役のブリー・ラーソンも息子役のジェイコブ・トレンブレイも熱演なのだけれど、それゆえか、どうにも普通さ加減から遠のいていった感じがしてしまいました。

評価は★★★(3つ)としておきます。

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2016年映画鑑賞記録

新作:2016年度作品:29本
 外国映画22本(うちDVDなど 0本)←カウントアップ
 日本映画 7本(うちDVDなど 1本)

旧作:2016年以前の作品:31本
 外国映画26本(うち劇場 6本)
 日本映画 5本(うち劇場 0本)
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