キネマのマ 〜 りゃんひさ 映画レビューなどなど

アクセスカウンタ

zoom RSS 『エール!』:聞こえないものを伝える演出上手し @DVD・レンタル

<<   作成日時 : 2016/05/10 00:29   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 1

画像

2015年秋ロードショウのフランス映画『エール!』、DVDで鑑賞しました。
同年のフランス映画祭でも評判で、観客賞を受賞をした作品。
さて、映画。

フランスの田舎町で酪農を営むベリエ一家(原題「LA FAMILLE BELIER」)。
一家は長女ポーラ(ルアンヌ・エメラ)を除いて、父母弟とも耳が聞こえない。
外部との通訳役を担っているポーラであったが、彼女に抜群の歌唱力があることが判明。
音楽教師はパリの音楽学校受験を勧めるのだが・・・

というハナシは、設定からしてベタなヒューマン映画の趣。
だけど、こういうの、きらいじゃない。
自分の道を歩き出すために踏ん切りをつける、そういう決断の物語だから。

歌を歌うこと自体に自信を持てないポーラが徐々に自信をつけていく過程もいいし、家族が彼女の歌の力に気づくところもいい。
特に後者は脚本・演出とも上手い。

ヘタな脚本だったら、ポーラの歌を手話で表現して、それで家族が気づく、というところだけを描いてしまうところ。
それを、この映画では段階を踏んで、家族に気づかせていく。

一段階目は、学校での発表会。
父母弟にはポーラの歌声は届かない。
とくに合唱では、他の歌い手たちに混じってしまってわからない。
それが、男の子とのデュオのシーンでは、周囲の観客がふたりの歌に感動しているようすを、家族たちが感じるように描いていく。
音のないこのシーンは秀逸。

二段階目は、発表会のあと、父親がひとりでポーラに、もう一度デュオの曲を歌ってもらうシーン。
ここで、父親はポーラの喉元に手を当てて、その歌声を肌で感じようとする。
そして、感じる。
聞こえないものが伝わる、そういうシーンだ。

そして三段階目が、音楽学校受験でのポーラの独唱のシーン。
ここではじめて、歌のシーンで手話が登場する。
歌詞にのせた気持ちを伝えるためだ。
一、二段階があるからこそ、心に伝わってくる。

ということで、このクライマックスの連打はジーンと心に響きました。
ですが、そこへいたるまでが少々がさつかな。

ポーラが思いを寄せる男の子(デュオの相手)との恋模様は、相手方がステレオタイプだし、個人的にもあまり好きなタイプじゃないので興が乗らない。
また、冒頭、両親が婦人科を受診する際にポーラが付き添い通訳するあたりの下ネタギャグなど、あまり上品といいがたいシーンもあり、少々泥臭い。

ここいらあたりがもう少し洗練されていれば、評価はグンとあがったのですが。

評価は★★★☆(3つ半)としておきます。



------------------
2016年映画鑑賞記録

新作:2016年度作品:33本
 外国映画24本(うちDVDなど 0本)
 日本映画 9本(うちDVDなど 1本)

旧作:2016年以前の作品:38本
 外国映画32本(うち劇場 7本)←カウントアップ
 日本映画 6本(うち劇場 0本)
------------------

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(1件)

内 容 ニックネーム/日時
確かにガサツなところの多い作品でしたね。登場人物たちも短絡的だしね。でも変に美談可していないところはよかったです。
ぷ〜太郎
2016/07/22 16:09

コメントする help

ニックネーム
本 文
『エール!』:聞こえないものを伝える演出上手し @DVD・レンタル キネマのマ 〜 りゃんひさ 映画レビューなどなど/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる