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zoom RSS 『さようなら』:人間五十年、化天のうちを比ぶれば、夢幻の如くなり @DVD・レンタル

<<   作成日時 : 2017/01/17 21:06   >>

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昨年公開された『淵に立つ』で注目した深田晃司監督の2015年作品『さようなら』、DVDで鑑賞しました。
アンドロイドが役者として出演して話題を集めた本作。
さて、どんなものかしらん。

近未来の日本。
原子力発電所の爆発により、全土が放射能に覆われた。
順次、全国民避難の措置が取られる中、南アフリカからの難民ターニャ(ブライアリー・ロング)には、非難の順番が回ってこない。
彼女はアンドロイドのレオナと暮らしており、彼氏(新井浩文)が戻ってくるのを待ちわびている・・・

というようなハナシで、その後、放射能の影響や避難順位にからめて移民問題や過去の犯罪に関する人権問題がストーリーとして描かれる。

もともとは平田オリザの舞台劇なのだが、たぶん、限定した空間でさまざまな問題を描くことに着目した戯曲だと思うのだが、深田監督にとっては、そんなことにはあまり関心がなかったように見受けられる。
というのも、映画が面白くなるのは、残り30分ぐらいから。

在日韓国人の彼氏は家族と非難も海外に避難するも、ターニャはレオナとともに残されてしまう。
そして、放射能の影響で死んでしまうのだが、ここからが面白い。

窓際のソファで裸のまま死し、朽ちていくターニャを固定のカメラで撮っていく。
それを見守るアンドロイドのレオナも、また風化していく。
しかし、廃用になっていないレオナは、風化したものの、電動車いすで戸外へ出ていき、脱輪して山中に投げ出される。
必死に匍匐前進して山肌を上っていくレオナを、カメラは横移動で長く長く追い続ける。
そして、レオナが目にするのは、百年に一度咲くといわれている竹の花の紅。

この終盤30分の数カットで深田監督が描きたかったのは、「時間」そのもの。
死んでしまう人間と、死なないアンドロイド、そしてそれを取り巻く悠久の時間。

思い出したのは幸若舞『敦盛』の一節。

人間五十年、化天のうちを比ぶれば、夢幻の如くなり・・・

人の世の50年の歳月は、化天の一日にしかあたらない。
天界の時間の流れの、なんと悠久のことか・・・
人の世は、はかない。
漢字で書けば「儚い」である。

そんな映画だと解釈した。

評価は★★★(3つ)としておきます。

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2017年映画鑑賞記録

新作:2017年度作品:6本
 外国映画 6本(うちDVDなど 0本)
 日本映画 0本(うちDVDなど 0本)

旧作:2017年以前の作品:3本
 外国映画 2本(うち劇場鑑賞 1本)
 日本映画 1本(うち劇場鑑賞 0本)←カウントアップ
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