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zoom RSS 『ラ・ラ・ランド』:力作だけれど、チャーミングには程遠いなぁ @試写会

<<   作成日時 : 2017/02/02 22:21   >>

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セッション』のデイミアン・チャゼル監督第2作目『ラ・ラ・ランド』、試写会で鑑賞しました。
ゴールデングローブ賞7部門受賞、アカデミー賞13部門ノミネートと前評判の高い作品。
「観るもの全てが恋に落ちる・・・」という謳い文句も刺激的なこの一篇。
さて、映画。

米国ロサンゼルス。
冬でも雪など降らないこの町に、女優を目指すミア(エマ・ストーン)と、自分の店を持ちたいジャズピアニストのセブ(ライアン・ゴズリング)がいた。
大渋滞のハイウェイですれ違ったふたりは、オーディションに落ちたミアが、ピアノの音色に惹かれて立ち寄った店で再会する。
けれど、セブは店主(J・K・シモンズ)から馘首を言い渡された直後だった。
その夜はクリスマスイヴ・・・

というところから始まる物語で、一言でいえば、ボーイ・ミーツ・ガールもののミュージカル。
そういう意味では、目新しところなど、まるでない。

いや、逆に、ボーイ・ミーツ・ガールの単純物語をミュージカルで魅せようという心意気や良し・・・といいたいところだが、どうにも気勢が上がらない。

成功していないジャズメンと目玉の大きい女優の出逢いの物語。

これって、マーティン・スコセッシ監督『ニューヨーク・ニューヨーク』と同じ設定じゃないの。
あちらはサックス奏者(ロバート・デ・ニーロ)と歌手(ライザ・ミネリ)だったが、こちらはピアノマンとアクトレス。

それに、男性は、どちらかというと陰気なタイプ(失礼、ライアン・ゴズリング)だし、女性は(というか演じている女優は)過去に『キャバレー』の主役を演じている。
すぐには気づかなかったけれど、妙に似通ったところがあることに気づいたのは30分ぐらいしてから。

とすると、どちらか一方が成功して、ふたりは別れて、そして、その後再会して、幸せな日々を送るが、やはりうまくいかなくて別れてしまう、という物語になるのではありますまいか。
そう思い観ていた。

けれど、異様なほど、物語が展開しない。

ミアとセブが、くっつきそうでくっつかない。
ちょっとした障壁やすれ違いで、そうなるのだ。

これは、大昔のMGMミュージカルでも結構あったパターン。
けれども、他愛なく素軽いMGMミュージカルと異なり、演出はいたって鈍重。
笑いを誘う映画じゃないのね。

なんて思っていると、ふたりはくっつき、一方が成功して、蜜月は短い、てな話になる。
やっぱり『ニューヨーク・ニューヨーク』か。
とも思うが、すでに、ここいらあたりで尺の4分の3ぐらいを消化している。

でね・・・

*=====*
ここからはネタバレ。

何度も引き合いに出して申し訳ないが『ニューヨーク・ニューヨーク』の「そのが再会して」で、幕切れ。

おいおい、そうなの。

たしかに、その後の物語を描いても、単に重苦しいだけの映画になるのだから、「ここで終わり」とするのもいいだろう。
そこに達成されなかった幸せな日々を、ジャズミュージックに乗せて一気に描くという手法を持ってくれば、ハリウッドの映画人は驚くだろうし、「やられた」と思うだろう。
良くいえば、『巴里のアメリカ人』のクライマックスのジャズ版みたいな感じとも言えなくもないが、この手法、『チキンとプラム』や他の映画ですでに用いられている。

ビジネスでの成功は、決して愛の成功ではないというビターな終わりなのかもしれないが、これならば『ニューヨーク・ニューヨーク』の方を上に取る。
*=====*

オープニングのハイウェイでの群舞のシーンもすごいし、エマ・ストーンとライアン・ゴズリングの歌も踊りも演奏もすごいのだが、踊りのシーンはフワフワしたカメラで腰が据わらないし、背景のCG加工などがうざったい。
特に、オープニング、あたかもワンカットで撮っているように、かつ、ハイウェイの奥まで群舞が続くように見えるが、意外とカット割っていたりしているのもわかちゃう。

ダンスシーンなんか、クレーンでカメラを持ち上げたり、背景をCG加工しなくてもいいのに。
せっかくの演者の魅力が削がれてしまう。

そうそう、それに、楽曲がやはりブルージャズ主体なので、気軽に口ずさめないのも難点。
セブを馘首するJ・K・シモンズがいう台詞、「ブルージャズは絶対だめだ」。

残念ながら、力作だけれど、恋に落ちなかったよ。

評価は★★★(3つ)としておきます。

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2017年映画鑑賞記録

新作:2017年度作品:11本
 外国映画10本(うちDVDなど 0本)←カウントアップ
 日本映画 1本(うちDVDなど 0本)

旧作:2017年以前の作品:10本
 外国映画 8本(うち劇場鑑賞 3本)
 日本映画 2本(うち劇場鑑賞 0本)
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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
いや〜、このつまらない感は何なのだろうと思いました。全く面白くないというか、楽しくないミュージカルなんて・・・。ライアン・ゴズリングのしかめっつらはミュージカル向きではないし、全体に安物の建売住宅に住んでいるような感じがして、なぜ世間はこれを絶賛するのか疑問。
ぷ〜太郎
2017/03/26 18:50
ぷ〜太郎さん、コメントありがとうございました。
安物の建売住宅・・・うーむ、言いえて妙かも。
りゃんひさ
2017/03/27 21:45

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