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zoom RSS 『この街の命に』:ある街の動物愛護センターの物語 @DVD・レンタル

<<   作成日時 : 2017/03/11 17:52   >>

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DVDでの落穂拾い6本目は『この街の命に』。
映画ではなく、昨春WOWOWで放送されたテレビムーヴィだが、題材が興味深い上に出演陣も映画並み、さらに監督・脚本も映画畑のひと。
というわけで、ひと月ほど前にリリースされたので、観ることにしました。

舞台は200-年代後半、架空の街・伊山市の動物愛護センター。
市内で捕獲される犬猫に加えて、毎日、何らかの事情から持ち込まれる多くの犬猫たち。
愛護とは名ばかりの、わずかな日数の保護期間を経て、毎日毎日多くの犬猫たちが処分されている。
処分とは、すなわち殺処分。

所長(きたろう)ほか係長(黒田大輔)以下、事務スタッフ1名を含めて、全員で9名の組織。
今年新たに行政獣医として着任した牧田(加瀬亮)は毎日の殺処分に疑問を抱いており、何人かの同僚たちも精神的に堪えていた。
女性職員・幡枝(戸田恵梨香)は精神安定剤を常用し、志賀(渋川清彦)は犬がしゃべる声が聞こえるという。

そんな中、新年替わりで所長が交替し、着任した高野(田中裕子)は、以前在籍していたときから職場が何ひとつ変わっていないことから、まずは、犬に名前を付けることから始め、殺処分ゼロを目指すことにした・・・

という物語で、以前観たドキュドラマ映画『犬に名前をつける日』を動物愛護センターという動物行政の観点から描いたもの。

職員を演じているのは、ほかに諏訪太朗岡山天音篠原篤(『恋人たち』)といった面々で、動物愛護団体のNPO会長を熊谷真実が演じている。
脚本・青木研次、監督・緒方明のコンビは『独立少年合唱団』『いつか読書する日』でも組んでおり、特に『いつか読書する日』は製作当時(2004年)としては珍しい中年男女の恋愛模様を描いた秀作だった。
そんなコンビで製作されているので、このドラマも登場人物ひとりひとりの心情が丁寧に描かれている。

幡枝の母(島かおり)が安易に野良猫に餌やりをしたり、妻と別れたので小型犬を持ち込む男性(松尾諭)のエピソードなどは、よく見かける光景だろう。
が、それが現実。

ドラマの愛護センターは、殺処分から譲渡へと切り替えていくこと殺処分を目指して、それは幾分、成功しているようにみえる。
が、譲渡するには、それまでの保護頭数も格段に増え、保護期間も長くなっていく。
そして、センターは飽和状態になっていき、センターが引き取ることができない犬猫も出てきてしまう。
そんなときに取らざるを得ない手段は、引き取り手のいない犬猫の殺処分。

ドラマ終盤でみせる殺処分方法は、それまでの二酸化炭素を充満させた(いわば)ガス室での殺処分から、一頭一頭直に薬剤を注入してのものになる。
生命を奪う行為であるが故に、見えないところで行うのではなく、生命が喪われるところを見、感じるというものだ。
このシーンは、重い。

『犬に名前をつける日』のレビュータイトルには「その日は命を預かり責任を持つ日だと心得よ」と付けたが、今回も感じるところは同じ。

動物を飼うことは、子どもをもうけるのと同じこと、それほど責任は重い。
やはり、自分には動物は飼えない・・・

評価は★★★★(4つ)としておきます。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
監督、脚本、そして加瀬亮、で迷うことなくDVDを借りました。大正解でした。動物の「死」と向き合う重さを感じました。そしてそれを受け容れる強さも必要だと。
ぷ〜太郎
2017/03/25 02:45
ぷ〜太郎さん、コメントありがとうございました。
TSUTAYAマガジンで紹介されていなければ、観ていなかった作品です。生きものと接するには、覚悟が必要なので、自分にはちょっと(かなり)無理だと思っています。
りゃんひさ
2017/03/25 10:47

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