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zoom RSS 『ヒトラーへの285枚の葉書』:ヒトラー政権の正義は、暴力だ @ロードショウ・ミニシアター

<<   作成日時 : 2017/07/14 12:22   >>

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ブレンダン・グリーソン、エマ・トンプソン主演の『ヒトラーへの285枚の葉書』、ロードショウで鑑賞しました。
第二次大戦のナチス関連の映画には関心があるので、年に何本かは観ることにしているのですが、この映画は出演者に惹かれ、かつ、小さな抵抗の物語だというあたりにも惹かれました。
さて、映画。

1940年ドイツ・ベルリン。
パリも陥落し、ベルリン市内は戦勝ムード一色。
そんななか、クヴァンゲル夫妻のもとに一通の報せが届く。
それは、出征した息子が戦死したというもの。
職工長として真面目に働く夫オットー(ブレンダン・グリーソン)、婦人会に参加して募金活動をしていた妻アンナ(エマ・トンプソン)であったが、現在の状況が本当にいいものかどうか悩み、失意の中、ささやかな抵抗運動を始めた。
それは、ヒトラー政権を批判する文章を葉書に書き、町の要所要所に置くというものだった・・・

というところから始まる物語で、その後、反政権活動をしているものは誰か、捕らえよとの命を受けて、ゲシュタポのエッシャリヒ警部(ダニエル・ブリュール)が捜査に乗り出してくる。
そして、映画は、早く捕らえよとナチス親衛隊から責め立てられ、苦しい立場に追い込まれていくエッシャリヒ警部をも描いていく。

勢いに乗る政権へのささやかな抵抗。
権力側にいるものの、微妙な立場の者。

非常に興味のある題材であるが、どこかしらスパイスが効いていない。

たぶんそれは、当時の市民の情況を描くのが不足しているせいだと思う。

息子を亡くす前のオットーの立場。
ナチス党員ではないが、ヒトラー政権を指示していたはず。

ベルリンの町なかに置かれた285枚の葉書。
そのうち、警察に届けられなかったのは10数枚に過ぎず、多くの市民は政権に批判的な者を非難していたこと。

それらはセリフの中では語られるが、映像では示されない。

なので、木乃伊取りが木乃伊になり、最後の最後、「オットー・クヴァントが書いた葉書をすべて読んだのは俺だけだ」と叫ぶエッシャリヒ警部の言葉が心に響いてこなかった。
残念。

なお、葉書の文章のなかで最も印象に残ったのは「ヒトラー政権の正義は、暴力だ」というもの。
暴力が正義であるはずはない、正義の暴力なんてない。
そのことは心にとどめておきたい。

評価は★★★(3つ)としておきます。

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2017年映画鑑賞記録

新作:2017年度作品:48本
 外国映画38本(うちDVDなど 7本)←カウントアップ
 日本映画10本(うちDVDなど 0本)

旧作:2017年以前の作品:45本
 外国映画39本(うち劇場鑑賞 9本)
 日本映画 6本(うち劇場鑑賞 1本)
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「ヒトラーへの285枚の葉書」
一人息子を失えば、おのずとこうする、夫婦のあり方。戦時下であろうとそうでなかろうと。喪失のその原因に目を向けるのは、当然のことなのではないだろうか。1940年。ドイツがフランスを統治下に収め、戦勝国として意気揚々としていた第二次世界大戦の初期の出来事である。冒頭の画面に大きく出てくる文字は「ALONE in BERLIN」。ここに出てくるクヴァンゲル夫妻は決してALONEではない。だが、恐らくこの「ALONE」が指す意味は、285枚の政治批判の葉書を書きながら、その殆どが当局に回収されたことを意... ...続きを見る
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