『思い出の西幹道』:東京国際映画祭コンペティション作品を鑑賞

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東京国際映画祭コンペティション作品『思い出の西幹道/(原題)西干道』を鑑賞しました。
この映画祭で作品を鑑賞するのは久し振りのことです。以前は頻繁に出かけていましたが、寄る年波に勝てず、少々ご無沙汰をしていたところ、知人から鑑賞券を譲ってもらいましたので、シアターコクーンへ出かけました。

作品は、1978年~1979年の中国北部の町・西幹道を舞台に、医者で寡黙な父を家長とする一家とその一家の向かい家に北京から越してきた少女を巡るものである。医者一家は父親のの他は、口やかましい母、17~8歳の兄、8歳ぐらいの弟の計4人家族である。物語は弟ファントンの視線から描かれる。

少女は容姿もすらりとしており、踊りが上手い。正月の町の公民館での祝賀会の舞台で踊りを披露して、ファントンを魅了する。
当然、兄も。

兄は大規模鉄工所に勤めているが、外の世界に憧れていて、勤務をサボってはラジオの組み立てに夢中である。ラジオから流れる様々な会話や異国・ロシアの音楽は、鉄工所とセメント工場以外には何もない茫々たる大地が広がるだけだから・・・
その兄が北京から来た少女に恋するのは至極当然だ。

映画は前半、茫々たる風景は背景に遠景で人物を撮る演出を試みる。
物語は大きな展開はない。
映画祭向きといえば映画祭向き、退屈といえば退屈な描写である。

それが、中盤、兄が正月の舞台以来、少女に再び踊って欲しくて彼女のために華やかな衣装を用意し、彼女は彼女で北京で暮らす病気の父に時分の姿を送りたいという想いがあり、写真を撮るくだりから物語は一気に展開をし始める。
演出もフルショットやバストショットで人物に近づいていく。

本作品は2008年の日本公開が決まっているらしいので多くは語らないが、後半の物語展開などは戦前の日本に置き換えても成立するのではないかと思うほどだ。

大きな感銘を得るには至らなかったが、中国映画ファンには堪えられない魅力があるかもしれない。

【データ】
監督:リー・チーシアン
製作:ヤン・ブーティン(楊歩亭)/多井久晃
脚本:リー・チーシアン(李継賢)/リー・ウェイ(李薇)
撮影:ワン・ユー(王昱)
音楽:チャオ・リー(趙立)
出演:チャン・トンファン(張登峰)/リー・チエ(李傑)/シェン・チア二ー(沈佳妮)


<東京国際映画祭の本作品の紹介ページは以下のURLからどうぞ>
http://www.tiff-jp.net/ja/lineup/works.php?id=27

<2007.10.28 15:40更新>
東京国際映画祭で「審査員特別賞」を受賞しました。

<2007.10.30 23:30更新>
Biglobeストリームの特集ページへは以下のURLからどうぞ。
http://broadband.biglobe.ne.jp/program/index_20tiff.html

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