『いま ここにある風景』:地球への自傷行為、退廃美の局地か・・・

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原題は「EDWARD BURTYNSKY: MANUFACTURED LANDSCAPES」。写真家エドワード・バーティンスキーが観た工業化された風景、といえばよいのか。
この作品には、様々な要素が含まれているが、最終的に心に残ってしまうのは「美」である。
工業化がもたらした世界の変容は、自然を傷つけて破壊していくのだけれども、その痕跡が幾何学的で何故かしら美しい。
この映画の鍵である。

単純に「環境破壊」の御旗に与(くみ)しない、というか与することが出来ないモドカしさある。
バーティンスキーの写真がソレを物語っている。

便利さだけを追求したが故に、残されたのは地球への「醜い」痕跡だけ、ということなら判りやすいのだけれど、ソレがそうはいかない。
延々と続く、中国手工業の工場風景、四角く切り取られ幾層もの階段状がのこる採掘現場、さらには、中国三峡ダムに町を沈めるために破壊してしまった街の瓦礫の山。

幾何学的な美しさと、多数の無秩序からなる逆説的な秩序の美しさ。

もしかしたら、利便性だけで文明が進化した訳ではないのかもしれない。
自らの生命の源を傷つけても美しさを図らずも残してしまおうとする徒花(あだばな)への憧れが潜んでいるのかもしれない。

進化の陰に退廃が・・・

考えさせられる一編である。

とはいえは、前半の圧倒的な描写が、一本調子で繰り返し描かれると、やはり辟易してしまう。
映画的には★3つかなぁ。

↓Myムービーのレビュー&採点はコチラから↓
http://info.movies.yahoo.co.jp/userreview/tyem/id330422/rid11/p0/s0/c0/

↓チラシ画像↓
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  • いまここにある風景■「長江哀歌」と「いのちの食べ方」併せて見よう

    Excerpt: これは「長江哀歌」、「いのちの食べ方」と3点セットで見るべき作品ではないかと思う。これに「ダーウィンの悪夢」を追加してもいい。「いのちの食べ方・工業製品編」とでもいうべき内容で、この場合の「いのち」は.. Weblog: 映画と出会う・世界が変わる racked: 2008-08-31 07:20