『審理』:裁判員制度広報ムービー:もう少し別の観点も必要では?
最高裁判所企画・製作の裁判員制度広報ムービーの第3弾です。
今回は区の図書館から貸し出しで鑑賞しました。
過去の広報ムービーについてもレビューしていますので、末尾を参照ください。
さて・・・
第3作目になって、どうなのよ、というと、
うーむ、これまでと余り変わり栄えせず(というか広報としては説明不足)。
審理を中心に描いたようだが、どうも広報ムービーでは、いつも、殺人か正当防衛か、有罪ならば刑の妥当性はどうなのか、にばかり力点がおかれてしまっています。
裁判員として審理をする、ということは重要なのですが、裁判員の立場になる側からいえば、「審理のやり方ばかり説明せずに、周辺事項を説明してよ」と思わなくも無いです。
例えば、
・どのような場合は辞退が認められるのか
・選出されて裁判所に赴かなかった場合どうなるのか
・裁判員としてのメンタル・ケアはどうなのか
・組織的暴力に対して有罪を告知した場合の保護などはどうなのか
・審理期間中に図らずも審理内容を公に漏らした場合はどうなるのか
などなど。
裁判員制度を実行するにあたっての公の関心事をそろそろ広報するべきではありますまいか。
<作品情報>
監督:原田昌樹 脚本:加藤竜士
出演:酒井法子、星野真理、田中圭、岡本麗、相島一之、宮川一朗太、斉木しげる
『審理』は以下のURLでも配信中です。
http://www.saibanin.courts.go.jp/news/video6.html
↓過去の裁判員制度広報ムービーのレビュー↓
■『裁判員制度~もしもあなたが選ばれたら~』:他人事などひとつもない
http://ryanhisa-blog.at.webry.info/200802/article_3.html
■『裁判員~選ばれ,そして見えてきたもの~』:裁判員制度広報ムービー第2弾
http://ryanhisa-blog.at.webry.info/200708/article_24.html
■『評議』:裁判員制度広報ムービー:ドラマとしても見応え充分
http://ryanhisa-blog.at.webry.info/200708/article_21.html
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