『キャラメル』:レバノン事情も窺える女性ドラマに好感@DVD

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これは珍しいレバノン映画。
新作DVDをレンタルして日本語字幕で鑑賞したところ、往年の「NHK世界名作劇場」の思い出しました。
1999年度作品にナタリー・バイ、オドレイ・トトゥ主演で『エステサロン/ヴィーナス・ビューティ』というのがありましたが、そのレバノン版といったところ。
エステサロン(というか普通の美容室というか)を舞台にして、そこに集う女性たちの生き方を描いた作品です。

サロンの女性オーナーは、もう30歳独身。レバノンでは「行き遅れ」の感強し。自立心は強いが、妻子持ちの男性と不倫中。
サロンのナンバー2の女性は、結婚を控えたイスラム女性。婚約者には隠していたけれど、過去に別の男性との経験あり。
サロンで最も若い女性アシスタントは、どうやら男性に興味がなく・・・

と誰もが何がしかの秘密を抱えています。

彼女たちの行動は愚かしくも愛らしく、そこいらあたりがこの映画の好いところ。

オーナーは、不倫の彼の誕生日をふたりで祝うべく、ベイルート市内でホテルを予約しようとするが、お国柄から、夫婦であることが証明出来ないとホテルに宿泊なんて出来ない。
で、結局、売春目的のいかがわしいホテルを予約したはいいけれど・・・

ナンバー2の女性は、さて、彼を家族に紹介した夜、ふたりで車で話し込んでいたところを、警官に風紀紊乱との門で、彼氏が警察に連行されるされる羽目に。
さらに、彼女は過去の経験を包み隠そうとして、婦人科・整形外科に訪れる・・・

最も若い女性アシスタントは、店に訪れるアラブ女性に恋をして・・・

でも、この映画の愛すべき登場人物はそれだけではなくて、もうかなりの歳を喰って女優としての危機(というか危機的状況でもしがみついているというか)を迎えた店の常連中年女性と、店の近隣で仕立て屋を営む初老の女性が絡んできます。

実はこのふたりのエピソードがかなり好い。

中年女優のエピソードは、歳を喰っても「女性」にしがみつこうとするさまが、ラスト近くの或る行為でしんみり来ます。
また、仕立て屋の女性は、軽度の痴呆の姉と二人で生計を立てている中、小粋な初老の男性客と知り合いになります。
が、姉を棄てることも出来ず、さりとて、自分自身の女性を棄てるわけにもいかず・・・
といったあたり、かなり切なく迫ってきます。

キリスト教徒が30%、イスラム教徒が70%、かつてフランス領だったお国柄も窺(うかが)えて、女性のドラマとしても見応えありでした。

★4つを進呈します。

ちなみにタイトルの『キャラメル』、脱毛に利用します。痛そう・・

↓左から、ナンバー2、オーナー、中年女優、年少アシスタントです。
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↓Myムービーのレビュー&採点はコチラから↓
http://info.movies.yahoo.co.jp/userreview/tyem/id332024/rid32/p0/s0/c0/

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  • キャラメル◎Caramel

    Excerpt:        街の小さなエステサロンここは、美しさよりも大切なものが見つかる場所 3月24日、京都みなみ会館にて鑑賞。レバノン映画だそうです。レバノンといえば、中東ですね。物語の舞台はレバノンの首都.. Weblog: 銅版画制作の日々 racked: 2009-10-19 11:20
  • 映画評「キャラメル」

    Excerpt: ☆☆☆★(7点/10点満点中) 2007年レバノン=フランス映画 監督ナディーン・ラバキー ネタバレあり Weblog: プロフェッサー・オカピーの部屋[別館] racked: 2009-10-23 19:52