『瞳の奥の秘密』:もっさりした演出で興味が半減のサスペンス @ロードショウ・ミニシアター
久々の劇場鑑賞作品は、第82回米国アカデミー賞外国語映画賞受賞のアルゼンチン映画です。
25年前の未解決殺人事件と、25年に渡って秘めた男女の愛の彷徨を、過去と現在、そして未解決殺人事件をモチーフに小説を書く主人公の男性の想像とが交叉しながら進む映画です。
タイトルの『瞳の奥の秘密』とは、ある特定の誰かの瞳ではなく、事件に関係した人それぞれの瞳を指しています。
ひとはそうそうは変わらない、その本質は瞳の中に潜んでいる・・・
そのような意味のセリフが登場します。
ですので、登場人物の何気ないひと言が、事件の真相の伏線になっていたりもします。
でも、率直にいって、この映画、「どうも演出がもっさりしていて興味が半減」というのが正直なところ。
焦点をずらした奥深い画づくりなど、凝った演出が功を奏しているとは云いがたいです。
アメリカ映画とは一線を画す雰囲気はあるのですが、映画の本筋と本筋がうまく交叉していかない、というか、非常にもどかしい。
25年前の事件と、25年に渡る男女の愛が、上手く絡んでいかない。
25年にも渡ってしまった愛の背景が、いまひとつ伝わってこないのです。
アルコール中毒の相棒、サッカースタジアムで犯人を追い詰める長いワンカットの迫力、殺人よりの恐ろしさを感じる事件の真相と執念など、興味深い点はあるのですが、全体として満足するところにまでは至りませんでした。
評価としては★3つとしておきます。
<追記>
映画で観るより原作小説を読む方が面白いのではありますまいか。
↓Myムービーのレビュー&採点はコチラから↓
http://info.movies.yahoo.co.jp/userreview/tyem/id337041/rid8/p0/s0/c0/
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2010年映画鑑賞記録
新作:2010年度作品
外国映画28本(うちDVD、Webなどスクリーン以外 4本)←カウントアップ
日本映画11本(うちDVD、Webなどスクリーン以外 1本)
旧作:2010年以前の作品
外国映画64本(うちDVD、Webなどスクリーン以外63本)
日本映画21本(うちDVD、Webなどスクリーン以外19本)
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この記事へのコメント
そうなんですよね。 愛に結びつけるところがとっても唐突過ぎてしまってて。
そこに行くのならその間のこともちょっと知りたかったかなと思いました。
愛か正義か、どれかを軸にしたほうが、モヤっと感が少なかったかもしれません。
唐突すぎるだけですね。