『ジーン・ワルツ』:東映レーベルの医療ミステリィ @ロードショウ・一般劇場

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海堂尊の同名小説『ジーン・ワルツ』の映画化です。
監督は大谷健太郎。『NANA』で東宝映画も撮りましたが、処女作『アベック・モン・マリ』の小規模人間ドラマを撮った監督でもあります。
さて、映画。

東宝で同じ原作者の『チーム・バチスタの栄光』『ジェネラル・ルージュの凱旋』を映画化したときとはかなりの隔たりがあります。
東宝では原作では30代後半の男性セラピスト(精神科医といった方がよいのか)を竹内結子の女医に仕立てるという離れ業をして、かつ健全健康な医学ミステリィに仕立て上げるという離れ業の映画化でした。
ミステリィと健全という、水と油を製品にするあたりが東宝レーベルでした。

ですが、今回は東映。
主役の産科医を演じるのが菅野美穂なので、かなり格落ち。
とはいえ、演技者的には玄人向けの配役です。
その上、目指したのは医療ミステリィではなくて、人間ドラマ。
ミステリィ部分を縮小して(というかミステリィ部分はそれほど多くない)ドラマを拡大した作りとしています。
判りやすいのはエンディングで小田和正の主題歌をたっぷりと流すあたり。
彼の歌と、映画のドラマとオーバーラップさせるつくりは、少々古くてあざといです。
(とはいえ、嫌いではないですが)

観る前は、「遺伝子操作をする女医が巻き起こすミステリィ」なんて思いましたが、出産と出産医療を取り巻くドラマとして上手くまとめていると思います。
特に後半、重複・同時に起こる出産騒動は、下手をすればお笑いになりかねないのですが、大谷監督がそこへ至るまでを巧みに処理しているが故に、ドラマのクライマックスとなりえたと思います。

評価は☆3つ半としておきます。

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