『卵』『ミルク』『蜂蜜』:このゆったり演出は、ちょっと苦手 @名画座
トルコのセミフ・カプランオール監督のユスフ三部作を名画座キネカで鑑賞しました。
トルコ映画といえば『路』『群れ』『敵』のギュネイ監督作品を思い出します。
さて、このユスフ三部作、主人公の名がユスフなので、てっきり同一人物の壮年、青年、少年の各時代のハナシかと思っていました。
が、違うようす。
共通するのは、三人が三人とも詩作に興味があるという点だけ。
『卵』は母親を亡くした壮年のユスフが、遠縁にあたる娘と、母親が遣り残した神事に出かけるロードムーヴィ風。
壮年男子と若い娘の微妙な心情を描くのですが、とにかく、ワンシーンが長くて長くて・・・
『ミルク』は、未亡人の母親と青年ユスフの物語。確執が興味深いのですが、これも演出が冗長。
冒頭に、木に逆さに吊るされて、いぶされる女の口から蛇が出てくる寓意に満ちたシーンがあります。
主題としては、当を得ているのですが、直接本編に関係がないこのエピソードが一番面白い、というのはなんとも・・・
『蜂蜜』では幼いユスフは父母との三人暮らし。
父は蜂蜜獲り、母は茶栽培の労働者、さらに字も読めないのに、物語に興味があるユスフと、前二作よりも設定が判り易いです。
演出も前二作よりも切り詰められていますが、さすがに三本目なので、つらかった。
出来は、これが一番。
評価はそれぞれ、『卵』★2つ、『ミルク』★2つ半、『蜂蜜』★3つとしておきます。
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2011年映画鑑賞記録
新作:2011年度作品
外国映画41本(うちDVD、Webなどスクリーン以外 9本)←カウントアップ
日本映画23本(うちDVD、Webなどスクリーン以外 6本)
旧作:2011年以前の作品
外国映画41本(うち劇場 6本)
日本映画 8本(うち劇場 0本)
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