『灼熱の魂』: 憎しみの連鎖を断ち切るのは、やはり愛だけなのか @レンタルDVD

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ガツンと来る衝撃のヒューマンミステリーです。

カナダに暮らす双子の姉弟。
ふたりは中東の民族の血を引いている。

ふたりの母親が亡くなり、ふたりに遺言を残す。
ひとりには貴方たちの兄を探して手紙を渡すように、と。
ひとりには貴方たちの父親を探して手紙を渡すように、と。

そして、母親の生まれ故郷である中東の地を訪れ、母親の過去を知っていく・・・

映画を見ているうち、この舞台となった中東の地はどこなのか、非常に気になりました。
キリスト教民族とムスリムが同居し、争っている。
そしてキリスト教民族の住む地にも、パレスチナの難民が流入してくる。

観終わった後、調べましたら、レバノンでした。

映画の原作は、レバノン生まれの作家による4部作の舞台劇だそうで、この映画はその第2部の物語に当たるのだそうです。

そんなことは知らずとも、映画の魅力にどんどんと引き込まれていきます。

母親の過去の場面と、それを探る娘と息子の現在の場面、それが交互に描かれますが、混乱することもなく、明確に、判り易く、そして力強く描かれていきます。

衝撃の結末は書きませんが、あまりの劇的さなので、勘がよければ気づくと思います。
ギリシャ悲劇を底本にしているということなので、なるほど、と頷けます。

中東を舞台に進むこの映画ですが、その根底に流れているのは、キリスト教の愛の思想でしょう。

憎しみに溢れる存在えあっても、その奥底に愛がある・・・
そのアンビバレントな存在ゆえに、憎しみの連鎖を断ち切ることができる、という文脈は、「汝の敵を愛せよ」と説くキリスト教的考え方でしょう。

これほどドラマツルギー溢れる映画は久々ですので、評価は★4つ半としておきます。



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2012年映画鑑賞記録

 新作:2012年度作品
  外国映画11本(うちDVD、Webなどスクリーン以外 1本)←カウントアップ
  日本映画 8本(うちDVD、Webなどスクリーン以外 0本)

 旧作:2012年以前の作品
  外国映画19本(うち劇場 0本)
  日本映画 4本(うち劇場 2本)
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