『蛇の卵』:ナチス台頭前の暗いベルリンに邪悪さが漂う @DVD・レンタル

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イングマール・ベルイマン監督が『秋のソナタ』の前に撮った1977年作品『蛇の卵』をDVDで鑑賞しました。
製作は、ディノ・デ・ラウレンティス。
オルカ』『ホワイト・バッファロー』と同じ年のプロデュースです。
さて、映画。

第一次大戦後のドイツ・ベルリン。
凄まじいインフレで、タバコひと箱が20億マルクもする。
まだナチスは台頭していないが、徐々にその気配は感じられる。
アメリカ人でユダヤ人のアベル・ローゼンバーグ(デヴィッド・キャラダイン)はサーカス芸人。
兄とコンビを組んでサーカス芸をしていたが、兄が理由不明のまま拳銃自殺を遂げてしまう。
兄の元妻でいまはキャバレーの踊り子をしているマヌエラ(リヴ・ウルマン)を訪ね、一緒に暮らすようになるが、時代の暗い影はふたりに忍び寄り、アベルは常に不安にさらされるようになっていく・・・

ラウレンティスから巨額の製作費を得たベルイマンが、1920年代のベルリンの街並みをセットで再現しています。
これにより、これまで人物に肉薄する演出手法だったものが、セットを含めて全体の雰囲気を写し取ることに力を入れた演出手法を採っています。

その暗い雰囲気は独特の魅力はあるのですが、いかんせん、ストーリー展開がまだるっこしいです。
前半で、アベルの周辺で彼に関係する(といっても顔見知り程度も含めて)7人の男女が連続して不可解な死を遂げているというミステリー的趣向が用意されていますが、後半に繋がってきません。
もしかしたら繋がっているのかもしれないのですが・・・そう読み取れませんでした。

後半、アベルとマヌエラが旧知のドイツ人医師ハンスの紹介で、彼が勤めるセント・アンア病院に暮らすようになってから、映画はさらに異様な展開をみせていきます。
すなわち・・・
ハンス医師がナチスに先立つ数年前から異様な生体実験を行っているということ。

うーむ、この異様さはなんなんだろうか。

タイトルの『蛇の卵』とは、薄皮に包まれた蛇の卵を覗くと、その中に小さくても邪悪な蛇の姿を窺い知ることができる、という意味です。
邪悪なものが台頭する前にも、その様子はハッキリと判る、ということだそうです。

映像表現などは優れた点も多いのですが、やはりストーリーテリングのまだるっこしさはかなりの苦痛なので、評価は★3つとしておきます。

そのほかのベルイマン監督作品のレビュー
サラバンド
秋のソナタ
叫びとささやき

処女の泉
第七の封印

関連ドキュメンタリー
リヴ&イングマール ある愛の風景



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2014年映画鑑賞記録

新作:2014年度作品:41本
 外国映画26本(うちDVDなど 6本)
 日本映画15本(うちDVDなど 0本)

旧作:2014年以前の作品:92本
 外国映画71本(うち劇場 3本)←カウントアップ
 日本映画21本(うち劇場 3本)
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