『ローマ環状線、めぐりゆく人生たち』:もう、ローマは終末期に近づいている・・ @ロードショウ・単館系

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ヴェネチア国際映画祭・金獅子賞受賞のドキュメンタリー映画『ローマ環状線、めぐりゆく人生たち』、ロードショウで鑑賞してきました。
惹句は「未来へと突き進む大都市ローマ、そこからこぼれ落ちた人々の愛おしい人生」。
あれ、この映画、そんな映画じゃない・・・というのが観終わった感想。
描かれているひとびとを愛おしく感じる、とかいう映画ではなくて、出てくるひとびとを通して、「もう、ローマは終末期に近づいている・・・」ということを強く感じさせる映画でした。

ローマを取り囲む環状高速道路。
その周辺で暮らすひとびと。彼らは
①救急車に乗って毎夜出動する救急隊員。
②道路周辺のヤシの木が害虫にやられていないかどうかを観察する老人
③車で暮らす歳を経たふたり連れの売春婦
④ウナギを捕って暮らす川漁師
⑤豪華な屋敷を映画撮影やらなんやらに貸し出して糊口をしのぐ元貴族
⑥航空機の航路下の旧いアパートに暮らす父娘
などなど。
彼ら彼女らの生活の様子を、ローマ環状線を行き交う自動車群とコラージュしながら淡々と描いていきます。

エンドクレジットまで劇伴奏の類はなし。
説明的なナレーションもなし。
ひたすら淡々と描くので、時折、眠気が襲ってきました・・・

彼ら彼女らから見えてくるのは、閉塞感や孤独。
そして、漠然と感じる終末観。

ひとの命を預かる救急隊員は切迫感は感じず、出動の繰り返し。
ただし、彼には、もう超高齢な母親がいることが後に判るし。

ヤシの木の観察は、害虫にやられて立ち枯れていくし。

川漁師が捕るウナギは、外国からの輸入種でなにやら病害もあるようだし。

そして、いちばんインパクトのある画は、何層にも重なった階層式墓地から古くなった棺桶を取り出して、教会裏の墓地に埋め返すシーン。
立ち並ぶ十字架群に雪が降り、真っ白い世界へと変えていくシーン。
ローマ環状線も真っ白になり、行き交う自動車の列は、どこかしら死にゆくひとびとの列に見えていく。

ローマの街そのものを映さずに、死にゆくローマをみせようとした、そんな感じ。

たしかに詩的な感じもするのですが、やはり退屈といえば退屈。
ちょっと、うつらうつらしてしまいましたし。

評価は★3つとしておきます。



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2014年映画鑑賞記録

新作:2014年度作品:58本
 外国映画36本(うちDVDなど 8本)←カウントアップ
 日本映画22本(うちDVDなど 0本)

旧作:2014年以前の作品:116本
 外国映画90本(うち劇場 8本)
 日本映画26本(うち劇場 5本)
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この記事へのコメント

jyamutomaruko
2014年08月21日 10:52
何かもどかしい映画でした。
もっと行間からにじみ出てくるものを期待していたのですが、確かに眠気が・・・・
ローマの雪景色は美しかったです。

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    Excerpt: 17日のことですが、 映画「ローマ環状線、めぐりゆく人生たち」を鑑賞しました。  アパートに住む老紳士と娘、害虫の世界に没頭する植物学者、休む間もない救急隊員、後継者問題に悩むウナギ漁師、年老いたソ.. Weblog: 笑う社会人の生活 racked: 2015-01-27 20:28