『その男ゾルバ』 :死も人生の一部、といわんばかりの生命謳歌譚 @DVD

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時間をみつけての買い置きDVD鑑賞、今回は『その男ゾルバ』 。
1964年製作の、マイケル・カコヤニス監督、アンソニー・クイン主演作品。
同年の米国アカデミー賞を3部門受賞し、助演女優賞(リラ・ケドロヴァ)、撮影賞(白黒) 、美術監督・装置賞(白黒)の3部門。
白黒映画部門があったのが、時代を感じさせますね。
さて、映画。

英国からギリシアにやって来た青年ベイジル(アラン・ベイツ)。
詩やエッセーを書いているという彼は、ギリシア人の父親がクレタ島に遺した亜炭鉱山の始末にやって来た。
が、ギリシアという土地は初めてで右も左もわからない。
島への渡船が嵐により出港が遅れる待合室で、粗野なギリシア人中年男ゾルバ(アンソニー・クイン)と知り合う。
鉱山のことなら俺に任せろというゾルバとともに島に渡ったベイジルであったが・・・

といったところから始まる物語で、まだ人生の酸いも甘いわからない青年が、酸いも甘いもかみ分けた年配男と知り合って、予想もしなかった人生を迎える・・・というハナシ。

基底は喜劇なのだけれど、ギリシアの島での生活が閉鎖的で、戸惑うだけでなく、ベイジルの行動が悲劇を招くなど、悲喜こもごもというのが正しい。

島はおおよそ家族持ちで構成されているが、主要人物のなかでふたりの独身女性が登場する。

ひとりは、ふたりが寄宿するホテルの主人マダム・ホーテンス( リラ・ケドロワ)。
フランスからやって来た彼女は、もう初老といってもいい年代で、第二次世界大戦のときには何人もの元帥を手玉にとっていたと自ら語る。
たぶんに、元は高級娼婦ではなかろうか、と思う。
島民から一目置かれているが、それが尊敬かどうかは怪しい。

もうひとりは、個人名が示されない若い未亡人(イレーネ・パパス)。
匂いたつ肉体を黒い喪服で包み、島民男性の垂涎の的。
だれもが、彼女と寝たいと思っている。

このふたりがふたりとも、最後には哀しい最期を迎える。
それも、きっかけはベイジルとゾルバによる。

なので、浮ついた気持ちで観ているわけにはいかないのだけれど、そんな不幸も人生にはつきもの、それも人生だといわんばかりのドラマツルギーは、21世紀にはお目にかかれない類。

まぁ、死んだ者は死んだ者、生きていることを謳歌しようというラストのふたりのダンス、感動的だけれど、やっぱり複雑な気持ちが残りますね。

評価は★★★☆(3つ半)としておきます。
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2018年映画鑑賞記録

新作:2018年度作品:31本
 外国映画25本(うちDVDなど 1本)
 日本映画 6本(うちDVDなど 0本)

旧作:2018年以前の作品:24本
 外国映画19本(うち劇場鑑賞 2本)←カウントアップ
 日本映画 5本(うち劇場鑑賞 1本)
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