『2001年宇宙の旅』: 殺されずに生き残った類人猿 @リヴァイバル・IMAX

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製作から50年を経た『2001年宇宙の旅』。
クリストファー・ノーラン監督監修のもと修復された70ミリフィルムが国立映画アーカイブスで限定公開されましたが、そちらは前売りが瞬時完売、当日販売分も入手が困難そうなので、IMAXでの2週間限定公開に矛先を変えての鑑賞です。
鑑賞するのは、これが2度目。
前回は1983年のリバイバル時なので、35年ぶりということになります。
前回鑑賞は大阪ミナミの南街劇場。
70ミリ上映設備もあったのですが、さて、当時、70ミリフィルムだったかどうかは定かではありません。
さて、映画。

人類の夜明け。
類人猿たち集団が水場で抗争をしている。
ある日、一方の集団が突如として現れた黒石板(モノリス)を発見。
その集団の一匹が、白骨化した動物の骨を握りしめ、それを道具として使い出し、水場で敵対集団の一匹をその骨で殴り殺す。
そして、その骨を空中に放り投げる・・・

といったところから始まる物語は有名なので、いまさら書くこともないのだけれど、とにかく「難解」という言葉がこの映画にはついて回っています。

で、改めて見直して、自分なりに解釈すると・・・

類人猿→人類→スターチャイルドという進化絵巻であることは間違いない。
が、何によって進化するのかが重要。

モノリスを発見した類人猿は、骨を道具とすることを発見し、それが進化をもたらした・・・と思っていたのだけれど、少々違和感を感じました。

「道具を得て進化する」ということならば、月で発見されたモノリスは、人類に何をもたらしたのか?

空中に放り投げられた骨が、宇宙空間を飛ぶスペースシャトルのカットに繋げられているので、骨→スペースシャトルという道具の進化のようにみえるけれど、本当のところは、スペースシャトル船内に漂うペンに繋がっているように思えます。

物理的な道具=骨、理論的な道具=ペン、そして理論的道具として最高峰のコンピュータ。
ただし、道具の進化にモノリスは関わっていない・・・

となると、モノリスが関わっているのは何か?

ディスカバリー号での木星探索な過程で、コンピュータHALが叛乱を起こす、とこれまで思っていたが、叛乱ではなく予め計画された行動ではなかったのか?

と、考えると、コンピュータ=道具であり、これは、道具を使って、人を殺すハナシだけなのではないか・・・そう行き着いた。

人殺しの度に人類は進化するが、進化するのは殺した方ではなく、殺されずに生き残った方(ボウマン船長はHALに殺されずに生き残り、時空間を超え、スターチャイルドとして生まれ変わる)。

進化を促す「人殺し」の度にモノリスは出現し、生き残った方が進化する・・・そう解釈するのは、いかがなものでしょうかしらん。

評価は★★★★☆(4つ半)です。
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2018年映画鑑賞記録

新作:2018年度作品:69本
 外国映画55本(うちDVDなど 5本)
 日本映画14本(うちDVDなど 1本)

旧作:2018年以前の作品:66本
 外国映画59本(うち劇場鑑賞14本)←カウントアップ
 日本映画 7本(うち劇場鑑賞 1本)
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この記事へのコメント

おすもうさん
2018年11月19日 15:42
へええ~~!そういう解釈もあるのか・・・。びっくりした。ちなみに私は最初に鑑賞した時何かよくわからなかったし、今もそうです。
2018年11月19日 22:04
おすもうさん、コメントありがとうございます。
こういう解釈をした下地はあって、かつて旧知の友(今は詩人なのですが)がこの映画をビデオでみた後に、「キューブリックの映画に対する設計図が、小さい画面だとよくわかる。これは殺人の歴史を描いた映画だ」といったことが頭にあったかもしれません。
けれども、無人ドローン兵器などが登場する時代になり、コンピューターが人類に奉仕する時代は終わりを告げているとも感じていたので、そういったものが今回に解釈に至ったのだと思います。

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