『イカリエ XB1』:発見されたのは我々である @DVD・レンタル

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ことし初めてのDVD鑑賞です。
鑑賞したのは『イカリエ XB1』、デジタル・リマスター版で昨年日本初公開された1963年チェコスロヴァキアのSF映画です。
さて、映画。

2163年のこと。
宇宙船イカリエ-XB1号は40人の乗務員を乗せ、アルファ・ケンタウリ系へと世界初の生命探査の旅へと出た・・・

というところから始まる物語で、スタニスワフ・レムの『マゼラン星雲』を基にしている。

スタニスワフ・レムといえば、1972年製作の『惑星ソラリス』の原作者として知られているし、1959年にも『金星ロケット発進す』が東ドイツ・ポーランドの合作で製作されている。
とにかく、ハードSFというイメージですね。
この映画でも、そのハードSF味は変わらない。

映画のほとんどがイカリエ号内でのものだが、直線を基本としたデザイン、陰影の濃い画面と、画面づくりが60年代SFの味で、かなり先鋭的でもあります。

物語は途中、ふたつの冒険譚があり、ひとつめは漂流中の朽ちた宇宙船を発見しての探索。
イカリエ以前の地球からの探索船だったが、乗務員は死に絶え、最終的は搭載していた核兵器が自爆する・・・
このエピソードは、当時の東西核競争が色濃く出ています。

ふたつめは、暗黒物質で構成されたダークスターを通過するというもの。
ここでは、乗務員たち全員が突如として眠気を催し、60時間程度眠ってしまうが・・・

と、このエピソードは、後に製作されるSF映画の金字塔『2001年宇宙の旅』を彷彿とさせる。
ダークスターによる催眠工作は悪意あるものでなく、アルファ・ケンタウリ系の文明の進んだ異星人が他系の文明生物を発見した際に暗黒物質を通過させるようにしたものだ、と説明される。
そして、ダークスター通過後に、妊娠中の乗務員が出産し、「スター・チャイルド」(といっても普通の新生児だが)が登場する。

映画の締めくくりの台詞が抜群に良い。
「我々(地球人)が彼ら(アルファ・ケンタウリ)を発見したのではない、彼らに我々が発見されたのだ」

うーむ、渋い。
フロンティアスピリッツ溢れる『スター・トレック』とは真逆である。
どことなく、奥ゆかしさを感じる、謙虚な台詞である。

なお、「イカリエ」とは、ギリシャ神話に登場する「イカロス」のことだそうです。

評価は★★★★(4つ)です。

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2019年映画鑑賞記録

新作:2019年度作品: 3本
 外国映画 3本(うちDVDなど 0本)
 日本映画 0本(うちDVDなど 0本)

旧作:2019年以前の作品: 3本
 外国映画 2本(うち劇場鑑賞 1本)←カウントアップ
 日本映画 1本(うち劇場鑑賞 1本)
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