『カメラを止めるな!』:この映画から想起されるいくつかの映画的記憶 @TV地上波

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昨年のスマッシュヒット作品『カメラを止めるな!』、早くもテレビ放映。
一大ブームを巻き起こし、ブルーリボン賞や日本アカデミー賞でもノミネート・受賞という話題作。
あ、でも、劇場までは足を運びませんでした・・・
さて、映画。

ある人里離れた施設でゾンビ映画を撮るクルーたち。
実は、その地は、かつて旧日本陸軍が秘密裡に死体を蘇らせる研究をしていた施設だった。
映画を撮るうちに、ゾンビが蘇ってくる・・・

という出だしで、うわぁ、ゾンビ映画!って、かなり引き気味。

個人的に、ロメロ監督のゾンビ映画には敬意を表するが、そのほかのゾンビ映画はゾンビを消費しているだけな感があるので、拒絶反応がある(って、どんなにややこしい性格なのかしらん)。
で、冒頭の40分ほどがそのゾンビ映画で、こりゃ、なんじゃいなぁ、ちょっと勘弁してほしい・・・というのが正直なところ。

だが、それは正真正銘のゾンビ「映画」で、「映画」であったというオチが付いて、本作品のタイトルクレジットが入る。
記憶する中では、最長に近いアヴァンタイトル。

ハナシは1か月前に遡り、その「ゾンビ映画」をつくってほしいという依頼が監督のもとに舞い込んだことが明らかになる。
ただし、企画は、ワンカット、無編集、生放送のゾンビドラマ。
つまり、そこからは、先に観た「ゾンビ映画」の種明かし的バックステージもの、というわけ。

脚本段階でよく練られた映画で、前半の「ゾンビ映画」の伏線が見事に回収されている。
その意味で称賛できるし、映画製作にかける熱量もわかる。
たぶん、何度観ても「なるほどなるほど」的な面白さもあるだろうし、あること請け合い。

ということで、世評どおりの「超絶面白い映画」!
っていいたいけれど、でもまぁ、「種明かし」映画。
なぁんだ、種明かし映画かぁ・・・なんて思っちゃう自分もいて、そこいらあたりがもどかしい。

この手の映画の趣向は、この映画がオリジナルというわけはなく、かつてもあったように思える。
ただし、そういう作品では「舞台劇」を題材にしていたのではないかしらん。

具体的には思い出せないのだけれど、舞台劇があらぬ方向に行くが、あらぬ方向にいったまま称賛を得るのは、ジョン・カサヴェテス監督『オープニング・ナイト』だし、舞台劇があらぬ方向に行きつつもすったもんだの末収まるところに収まったのはピーター・ボグダノヴィッチ監督『カーテンコール/ただいま舞台は戦闘状態』たった(はず)。
ラジオドラマを題材にしたのは三谷幸喜監督『ラヂオの時間』。
種明かし的映画ということでは『桐島、部活やめるってよ』とか『運命じゃない人』あたりも想起しました。

なので、「超絶面白い」映画というところまではいかないけれど、「誰もが面白い」映画には仕上がっていました。

なお、最後の最後のクレーンのシーン、安価な製作費なし、絶体絶命ではこの手があったかぁ!とビックリ。
森崎東監督の『ロケーション』では、安いながらも木の柱を立てていましたものね。

評価は★★★★(4つ)です。

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2019年映画鑑賞記録

新作:2019年度作品:12本
 外国映画12本(うちDVDなど 0本)
 日本映画 0本(うちDVDなど 0本)

旧作:2019年以前の作品:21本
 外国映画15本(うち劇場鑑賞 5本)
 日本映画 6本(うち劇場鑑賞 2本)←カウントアップ
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  • カメラを止めるな!

    Excerpt: 自主映画の撮影隊が山奥の廃墟でゾンビ映画を撮影していた。 本物を求める監督は中々OKを出さずテイクは42テイクに達する。 そこへ、なぜか突然本物のゾンビが現れ、撮影隊に襲いかかった! 皆が恐怖におのの.. Weblog: 象のロケット racked: 2019-03-13 00:31