『ちいさな英雄 カニとタマゴと透明人間』:宮崎風、高畑風、大友風の三本オムニバス @DVD・レンタル

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平成の落穂ひろいDVD鑑賞、日本映画に辿り着きました。
映画は『ちいさな英雄 カニとタマゴと透明人間』。
スタジオポノックスの新作。
ですが、短編3つのオムニバスです。
さて、映画。

一話目『カニーニとカニーノ』。
監督はポスト宮崎駿の『メアリと魔女の花』などの米林宏昌
清流に暮らすサワガニを擬人化した物語で、ま、いっちゃなんだが、ストーリーには新しさもなく、チャレンジングなところがない。
個人的には『借りぐらしのアリエッティ』で上手く表現できなかった「小さき者の冒険譚」のリベンジ作品だと思うし、その意味では良く出来ている。
水中での息遣いなどが感じられるアニメ表現は、監督がやりたかったものだと思う。

二作目は『サムライエッグ』。
今夏公開の『二ノ国』の監督、百瀬義行作品。
米林宏昌が宮崎駿系列だとするならば、百瀬義行は高畑勲系列。
前者が「動く画」を目標としているとすれば、後者は「動かなくても、動くようにみせる画」を目指していると思う。
アレルギーをもつ子どもの物語、とストーリーも現実的で、「視る」もの以外は動いていなくてもいい、という表現手法は、この物語に相応しい。
終盤の、アナフィラキシーを発症した少年がマンションの外階段を駆け下りる描写は素晴らしい。

三作目は『透明人間』。
監督は山下明彦
いわゆる、誰からも気にかけられない人=透明人間(実際に見えない人)と描くあたりのアナーキーさは大友克洋のマンガにでも出てきそうで、タッチもそんな感じ。
前半の頼りなさから一転、後半のアクションは、大友マンガのデジャヴのようで、意外とつまらない。
個人的には、もっと捉えどころがなく、80年代風ではなく、無気力な70年代風が好みなのだが、ま、それは一世代前ではなく、ふた昔前の過去の遺物なのだろう。

評価は★★★☆(3つ半)です。

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2019年映画鑑賞記録

新作:2019年度作品:25本
 外国映画25本(うちDVDなど 1本)
 日本映画 0本(うちDVDなど 0本)

旧作:2019年以前の作品:37本
 外国映画29本(うち劇場鑑賞 7本)
 日本映画 8本(うち劇場鑑賞 2本)←カウントアップ
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