『海獣の子供』:作家性を感じる映画 @ロードショウ・単館系

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6月から続映中の『海獣の子供』、ロードショウで鑑賞しました。
アニメ作品なので(他の作品もそうかも)、嗜好者が見尽くせば上映も終わると思われる中、ひと月以上のロングラン(ひと月では普通、言わないんだけど)は珍しく、先に観た妻の感想も聞いたので、出かけてきました。
さて、映画。

中学生女子のルカは、世間からみればトラブルメーカー。
夏休み初日のハンドボール部の部活でもトラブルを起こして、もう来るな、と言われてしまった。
ま、することがなくなった彼女は、父が勤める水族館へとやって来、水族館の大水槽を傍若無人に泳ぐ少年・海と出会う。
海は、兄・空とともにジュゴンに育てられた父から教えられたルカ。
その後、空の居場所もわかり、ふたりと交流を重ねていくが・・・

といったところから始まる物語で、原作がマンガだとは後で知ったが、宮崎駿監督『崖の上のポニョ』へのアンサーソングならぬアンサー映画だと感じました。

ま、そう思ったのは個人的意見なのですが、海も空も、タイトルどおり海の子供。
それに、陸の子供ルカが出逢う。

けれども、海も陸も繋がっていて、さらには宇宙も繋がっている。
宇宙、というのは「いま、ある空間」なのだけれど、「かつてあった時間」まで繋がっている、とこの映画ではいっている。

『崖の上のポニョ』で、中盤、嵐の後に古生代の生きものが現出したのに、どこか似ている。

そういうことを思ったんだよ、と監督がいっている。
それは、地球の営み以上なんだよ、ともいっている。

そこんところは、原作マンガに依るのかもしれないが、そういう原作を選ぶの作家性。
それで、この映画はいいじゃない。
近年、日本映画では(アニメも含めて)作家性のある若い力は出てこなかったと思うから。

ま、個人的には、目玉が大きいばかりの人物造形には辟易なんだけれども。

評価は★★★☆(3つ半)です。

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2019年映画鑑賞記録

新作:2019年度作品:44本
 外国映画39本(うちDVDなど 4本)
 日本映画 5本(うちDVDなど 0本)←カウントアップ

旧作:2019年以前の作品:54本
 外国映画41本(うち劇場鑑賞 9本)
 日本映画13本(うち劇場鑑賞 3本)
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この記事へのコメント

ぷ~太郎
2019年08月12日 16:12
確かに、「崖の上のポニョ」に似てなくもないですね。私は海くんが隕石を飲んで身体がばらばらになる生命の誕生の映像を観て、「プロメテウス」の巨人が液体を飲んでばらばらになり、そのDNAが惑星にばらまかれるのを思い出しました。なかなか壮大な着想で、映像的にも見応えのある作品でしたね。
りゃんひさ
2019年08月12日 20:40
ぷ~太郎さん

たしかに「プロメテウス」の巨人のエピソードも想起しますね。
なお、原作は、新海誠監督がリスペクトがしています。