『SHADOW/影武者』:画面は凝っているが、まどろっこしい武侠映画 @試写会
張藝謀(チャン・イーモウ)監督最新作『SHADOW/影武者』、ひと足早く、試写会で鑑賞しました。
張藝謀監督の新作を観るのは久しぶりで、前作『グレートウォール』、前々作『楊貴妃 Lady Of The Dynasty』(共同監督)は観ていません。
その前の『妻への家路』は観たけれども、なんだか人が変わったようで驚いたのですが・・・
さて、映画。
三国志時代(戦国時代)の中国。
小国ペイは、強国・炎に国境の地・境州を実効支配によって奪われたまま。
若き王(チェン・カイ)は炎国と和平を結んでいるため、境州を実力で取り戻す意思はない。
そんなとき、ペイの重臣・都督(ダン・チャオ)は炎国国王の誕生日の祝いの席に出席し、境州を支配している将軍・楊と対決を申し込んでくる・・・
というところから始まる物語で、この都督が実は影武者、本物の都督はかつての楊との対決の傷がもとで体を悪くし、姿を隠して、影武者を身代わりに立てていた・・・という話。
だが、とにかく前半の1時間ほどがまどろっこしくて、帰っちゃおうかと思うほど。
墨絵風の黒白の画面構成は初めから登場し、全編を覆っているが、物語の始まりはペイの王宮のセットで展開されるので、目を見張るまではいかない。
さらに、隠遁生活を送っている本物の棲み処もセット然として興を殺ぐ。
で、面白くなるのは、影武者が境州に行ってからになるわけで、ほんと、そこまではツマラナイ。
そこから先は結構、ドラマも展開し、アクションもあるので愉しめるのだけれど。
とはいえ、ひとが変わった後の張藝謀監督、やっぱり面白いというほどではありませんでした。
ビックリしたのは2点。
エンドクレジットのスタッフがとても多い。
たぶん、ものすごい大作なのだろう(そんな感じはしないが)。
都督の本物と影武者、本物は傷がいえずに痩せ細ろえている。
役者は20キロ減量したとのことで、もう、見るからに別人。
でも、こんなに風貌が違っていちゃ、本物の思惑、上手くいかないような気がするのだが・・・
評価は★★★(3つ)としておきます。
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2019年映画鑑賞記録
新作:2019年度作品:57本
外国映画47本(うちDVDなど 6本)←カウントアップ
日本映画10本(うちDVDなど 1本)
旧作:2019年以前の作品:62本
外国映画48本(うち劇場鑑賞12本)
日本映画14本(うち劇場鑑賞 3本)
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この記事へのコメント
うーん、止めた方が良さそうだなぁ。。。
まだるっこしいと感じたのはりゃんひさ個人の感想です。
試写会後、エレベーターに乗り合わせた3人組は「予想以上に面白かった」と感想を述べていました。
三国志のエピソードを基にしたという触れ込みですが、三国志とはまるで関係ないので、予備知識も不要です(三国志と関係があるのかどうかは、観終わって調べましたが)。