『名前』:ミステリー風味のじっくりとした人間ドラマ、わるくない @DVD・レンタル

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10月に入ってから何本かDVDで鑑賞しているにもかかわらずレビューが後回しになっている作品があります。
この『名前』という作品もその1本。
昨年初夏に小規模ロードショウしていた日本映画。
主演は津田寛治、駒井蓮。
撮影が2016年だということで、この手の小規模作品の日本映画の公開はかなり難しいのでしょう。
さて、映画。

北関東・茨城の小さな町。
ひとりの中年男(津田寛治)が、元農家だったような一軒家でひとり暮らししている。
彼は素性を偽って、プラスチックごみ分別工場で働いているが、その素性が嘘だと雇い主側に疑われている。
そんな矢先、職場に彼のことを「お父さん」と呼ぶ高校生の少女(駒井蓮)が現れる・・・

といったところから始まる物語で、ミステリー作家・道尾秀介が映画のために書き下ろした原案に基づいているという。

少女は、たぶん、中年男の娘ではない。
本当は娘かもしれないが、娘ではないように接しているのかもしれない・・・などと思わせるように前半は展開する。
そして、前半は男の視点の物語。

中盤で、部屋の奥の押し入れに安置していた小さな位牌を出してくる。
ここで大体の想像はつくように出来ている。

このあとは娘の視点で物語が語られる。
娘の生い立ち、いまの暮らし、男を父親とみとめる経緯など。

二部わかれている映画は過去にもいくつかあるが、この形式は道尾秀介の発案だろう。
たぶんに小説出来だから。
とはいっても、映画としても悪いわけではない。

物語はその後、演劇部で演技をする少女が、自分自身の本当の姿を出すことを先輩部員に強要され、一旦は拒否するものの結果として本当の自分を表に出す・・・と展開し、それが中年男との関係をある種の安心と信頼へと導く、ということになる。

終盤は男と娘ふたりの視点で語られるこの映画、ものすごい面白さがあるわけではないが、予想以上には面白かった。
じっくりとした長廻しの遠景での男と娘の語らいのシーンなど、粘り強さのある演出で、監督の戸田彬弘というひと、なかなかいけるんじゃないですか。

評価は★★★☆(3つ半)としておきます。

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2019年映画鑑賞記録

新作:2019年度作品:75本
 外国映画61本(うちDVDなど10本)
 日本映画15本(うちDVDなど 3本)

旧作:2019年以前の作品:71本
 外国映画50本(うち劇場鑑賞13本)
 日本映画21本(うち劇場鑑賞 6本)←カウントアップ
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