『盲目のメロディ インド式殺人狂騒曲』:居心地の悪いインド製サスペンスコメディ @ロードショウ・単館系

盲目のメロディ.jpg

11月から公開中のインド映画『盲目のメロディ インド式殺人狂騒曲』、ロードショウで鑑賞しました。
評判がいいので時間を作って観に出かけましたが、インド映画は久しぶりかしらん。
一時期よりも公開本数は増えているようですが、ここのところはご無沙汰。
さて、映画。

盲目のピアニスト、アーカーシュ(アーユシュマーン・クラーナー)。
ひょんなキッカケで高級レストラン(お酒を提供するバーに近いかも)でのピアニストの職を手に入れた。
親しくする女性も出来た。
が、彼には秘密があった。
それは、盲目というのは嘘で装っているだけ。
そんなある日、元映画スターのプラモードから、後妻との結婚記念日のサプライズ演奏を依頼される。
当日、彼の住居を訪れるが、そこでプラモードの妻シミーと不倫相手がプラモードを殺害した現場だった。
目撃者のアーカーシュは警察に駆け込むが、その警察の署長こそプラモードの妻シミーの不倫相手だった・・・

というところから始まるインド製作のコメディサスペンス映画。

前半は頗る面白い。
盲目を装っている主人公に彼女が出来・・・とのはラブコメ路線。

そもそも、「装っている」というのは『お熱いのがお好き』『トッツィー』などと同じく、正体を隠しての「なりすまし」コメディで、この種の映画にハズレはない。

が、この映画、前半3分の2ぐらいで、定石から離脱し、個人的には面白くありませんでした。

なりすまし映画の基本は、なりすましていることへの「罪悪感」なのだが、この映画では、主人公の本心かどうかわからないが、「それは芸術のため」などといってのけ、罪悪感の欠片が感じられない。
はじまってすぐのシーンで、「このアパートはNGOのお陰で安価に借りられるんだ」と、親しくなった彼女にいうにもかかわらず。

で、この「前言撤回」的な場当たり的展開で、映画はどんどんと複雑怪奇を極める事態となり、よく言えば「想像できない展開」なのだけれど、「想像できない展開」よりも、想像できる展開だけれど、納得と驚きがある映画の方が個人的には好き。
その予感はあったけれど、あっさり裏切られた感じもする。

ま、主人公の盲目が演技だとバレ、それが犯人に逆に利用され、本当の盲目にされてしまう展開あたりまでは面白いが、その後は先に述べたような罪悪感がないので(盲目になった主人公の腎臓を、移植用に摘出しようとするハナシは気分が悪くなった)、心地よく見れませんでした。

個人的には、主人公は「あれは嘘」と認めたうえで、彼女と結ばれ、事件も解決するというのが好みなんだけれど・・・
それでは定石的すぎるのかしらん?

ちょっと、コーエン兄弟作品がみせる露悪的展開の映画のようで居心地が悪かったです。

評価は★★☆(2つ半)としておきます。

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2019年映画鑑賞記録

新作:2019年度作品:110本
 外国映画82本(うちDVDなど19本)←カウントアップ
 日本映画28本(うちDVDなど 9本)

旧作:2019年以前の作品:79本
 外国映画54本(うち劇場鑑賞14本)
 日本映画25本(うち劇場鑑賞10本)
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この記事へのコメント

2019年12月07日 20:39
おお、観られましたか~!
居心地が悪い部分はあるかも、ですね。
前半のラブコメムードが嘘みたいに、後半はドロドロのダークな展開になっていきますし。
全く予測がつかず、さらっとインドの社会問題を盛り込んだり、冒頭のウサギがここでこうなるか!という意外性と驚きは、個人的に面白かったのですが。
りゃんひさ
2019年12月07日 21:00
トリトンさん

観ました。
インドのヒッチコック・・・とかも書かれていたのでオールドファンにも面白いかと思ってです。
主人公が再び盲目になったあとの展開が定石と違っていて、そこいらあたりから居心地が悪くなりました。
「予想がつかない」展開が、個人的には悪い方に出た感じです。