『火口のふたり』 :性事と政治と喪われた青春についてのエロコメディ @DVD

火口のふたり.jpg

荒井晴彦脚本・監督の『火口のふたり』、DVDで鑑賞しました。
先ごろ発表されたキネマ旬報ベストテンの日本映画の第1位選出ですね。
さて、映画。

東京でひとり無職で暮らす30代半ばの賢治(柄本佑)。
従妹の、秋田で暮らす30歳前後の直子(瀧内公美)の結婚式があるから帰省を、と父親からの連絡を受けた。
母が亡くなり、父親は愛人と出奔したため、実家は誰もいない。
賢治はその実家でうだうだしていたところ、件の直子から、新しい大型テレビを新居用に買うので・・・と誘われ、同行する。
が、その再会を契機に、賢治と直子はのっぴきならない関係に再びはまり込む・・・

という物語で、何年か前、二十歳前後のふたりは東京で、のっぴきならない関係になっていたが、焼け木杭には火がついた・・・
というか、両性の性器にが火照りはじめたというか、そういう性事が繰り返されることになる。

というわけで、タイトルの「火口」は「ほぐち」と読むのかと思っていた。
女性器を指す「火垂」にはまり込んだふたり・・・

まぁ、それは当たらずとも遠からじ・・・なのだけれども。

で、この映画、基本は、エロコメディ。
笑えないと、つまらない。

再び燃え盛ったふたりの交合のシーンの、なんとも可笑しいこと。

もう、かなりの人生を費やしてきていても、感じる相手は、そうはいない。
感じる限りは、やるのが当然・・・

取り返せない青春の性春の日々・・・なんてことを思い返しているのではないあたりが可笑しい。
(ま、ちょっとは、思い返しているのかもしれないが)

で、結婚という制度との折り合いがどこへ到達するのかと思いきや・・・
ええええ、な世界の終わり。

なるほど、これは、「明日、世界が破滅するとしたら何を食べたいですか?」という「最後の晩餐」クエスチョンに対して、「明日、世界が破滅するとしたら、何をしたいですか?」というクエスチョンへの答えなのだろう。
結婚という制度に対する、交合という性事。

さらに、劇中、何度も登場する、「てめえ、差し詰めインテリだな」的な賢治の政治発言。
政治が世界を動かしているわけではないんだよ、動かしているのは性事じゃないの、という荒井晴彦流のユーモア。

なので、この映画、シンネリムッツリ観てはいけない。
荒井晴彦がかつて書いていたロマンポルノの延長、それも、コメディポルノなのだから。

でも、いま、そんなコメディポルノ、エロコメディが撮れて劇場で上映されること自体が奇蹟的なのかもしれない。
そういう意味で、キネマ旬報ベストワンは意味あることだろうと思いました。

評価は★★★★(4つ)としておきます。

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2020年映画鑑賞記録

新作:2020年度作品: 12本
 外国映画 8本(うちDVDなど 0本)
 日本映画 4本(うちDVDなど 0本)

旧作:2020年以前の作品: 12本
 外国映画 7本(うち劇場鑑賞 1本)
 日本映画 5本(うち劇場鑑賞 0本)←カウントアップ
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この記事へのコメント

2020年02月16日 12:06
へ~、そうだったんだ。。。
今作、劇場鑑賞スルーしたんですよねぇ。元カレと久しぶりにやりまくるだけの話かと思って。(爆!)
興味が湧いてきましたわ。
りゃんひさ
2020年02月16日 12:17
トリトンさん

>興味が湧いてきましたわ。
機会があれば、是非!