『ジェイコブス・ラダー』 (1990) :「死」と「意識」についての考察の物語 @DVD

ジェイコブスラダー1990.jpg

1990年にエイドリアン・ラインが監督した『ジェイコブス・ラダー』、DVDで鑑賞しました。
ロードショウ時にも鑑賞しているのですが、先日、リメイク版を観たので、オリジナル版のおさらいです。
さて、映画。

ベトナム戦争のさ中、ジェイコブ・シンガー(ティム・ロビンス)は仲間たちと休息中に、戦闘が勃発、あたりは阿鼻叫喚図絵となってしまう。
ジェイコブも、何者かに腹部を刺されてしまう・・・
と、米国ニューヨークの地下鉄で目覚めるジェイコブ、かつてのベトナム戦争の体験がよみがえったようだった。
慌てて降りたジェイコブであったが、降りた駅では地上への通路が不思議なことにすべて閉鎖されていた。
それを契機にジェイコブは、何者かに狙われるような思いがするようになる。
そして、現在、暮らしているのは、妻のサラとふたりの息子たちとなのか、それとも、妻と別居した後、同棲し始めた同僚の女性なのか、時制さえも混沌としてくる・・・

といったところからはじまる物語で、製作されたのが1990年ということを考えれば、あきらかにベトナム戦争後遺症もののように見えます。

が、御存じのとおり、ベトナム戦争ものではなく、ブルース・ジョエル・ルービンの脚本は、『ブレインストーム』(原案)、『デッドリー・フレンド』『ゴースト ニューヨークの幻』、本作、『マイ・ライフ』と続く前後作品からもわかるように、「死」と「意識」についての考察の物語。
『ブレインストーム』の延長線上に位置づけるとわかりやすい。

あっと驚くような結末だ(ロードショウ時に観たときは、ホントに驚いた)が、よく見てみると、ベトナム戦争シーンの時制には前後の入れ替えが少なく、結末に至る過程として納得できます。

『フラッシュダンス』『ナインハーフ』『危険な情事』のエイドリアン・ライン監督は、この作品までの80年代がピーク。
全体に寒々しい雰囲気の漂うニューヨークの描写に、陰鬱な悪魔的な描写を混ぜ込み、モーリス・ジャールの音楽と相まって、演出は悪くない。
ただ、少々冗漫なところもあり、もう10分程度、詰めた方がいいようにも思えました。

評価はで★★★☆(3つ半)としておきます。

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2020年映画鑑賞記録

新作:2020年度作品: 36本
 外国映画28本(うちDVDなど 7本)
 日本映画 8本(うちDVDなど 0本)

旧作:2020年以前の作品: 51本
 外国映画31本(うち劇場鑑賞 2本)←カウントアップ
 日本映画20本(うち劇場鑑賞 0本)
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この記事へのコメント

ぷ~太郎
2020年06月02日 23:57
ついに観ました、オリジナル版。ドンデン返しのラストかと思いましたが、そうではなく、ちゃんと死に至るまでの彼の意識下の話として、スジは通っていました。ティム・ロビンスって、意外とキューピーみたいな顔してたんですね。マコーレー・カルキンが息子役で出ていたのは驚きました。
りゃんひさ
2020年06月03日 09:51
>ぷ~太郎さん

そうですね。見直すと、スジの通ったドラマの趣が強かったです。末息子『ホーム・アローン』のマコーレー・カルキン君でしたね。ブレイク前でしょう。