『アイネクライネナハトムジーク』 :、時間が経って、よかったと思うものが、本当の出逢い・・・ @DVD

アイネクライネナハトムジーク.jpg

昨年初秋にロードショウされた日本映画『アイネクライネナハトムジーク』 、DVDで鑑賞しました。
監督は『愛がなんだ』の今泉力哉、原作は『アヒルと鴨のコインロッカー』などの伊坂幸太郎
楽しみな顔合わせです。
さて、映画。

東北の中心都市、仙台。
そこそこのイケメンだがなぜか冴えない会社員の佐藤(三浦春馬)。
友人は大学からの仲間・織田(矢本悠馬)。
織田は佐藤以上にイケていない感じのダメンズにもかかわらず、学生時代のマドンナ・由美(森絵梨佳)を射止め、ふたりの子どもの父親に収まっている。
「劇的な出逢いがないんだ」という佐藤に対して、「そりゃ、あれだよ」と一笑に付す織田。
「劇的な出逢いなんてのは、彼女とつきあって、そのあとで、彼女でよかったぁ、ナイス・オレ!っていうやつだよ」、と織田は言う。

そんな中、織田の妻・由美の友人・美奈子(貫地谷しほり)は勤める美容室の常連女性から弟を紹介され、面倒だと思いつつも、電話だけの交際を始める。
電話の相手の彼は、「こんどのヘビー級ボクシングのタイトル戦に挑戦するウィンストン小野(成田瑛基)が勝てば、美奈子に会ってほしい、結婚を前提にして交際してほしい」と、姉を通じて美奈子に伝える。

一方、冴えない佐藤はそのボクシングのタイトル戦の当日、ひょんなことから仙台駅前で街頭アンケートをせざるを得ない羽目になるが、誰もが無視するその中で、アンケートに答えてくれた求職中の女性・紗季(多部未華子)との出逢いに、何かしらのものを感じる・・・

といったところからはじまる物語で、青春群像恋愛物語で、いろいろな人物が少しずつ絡み合いながら、ひとつの主題めいたものが浮き上がってくる趣向。
主題は、佐藤の友人・小田が言う台詞で、出逢いなんてわからないが、時間が経って、よかったと思うものが、本当の出逢い・・・人生を豊かにする滋味のようなものということ。

先に書いたあらすじが前半で、映画は後半、その10年後を描く。

佐藤や紗季や織田に加え、成長して高校生になった織田の娘・美緒(恒松祐里)などの世代を加え、ひととひととの出逢いとそれを持続する力(力まないで続ける力)を描いていく。

原作の上手さもあるだろうが、脚本が好い。
出演陣たちもなかなかに上手いのだけれど、それぞれがある種の色がついていて、かえってそれが今泉監督の前作『愛がなんだ』ほどの鮮烈さは産んでおらず残念。
とはいえ、非常に上手くまとまったラブロマンス映画でした。

評価はで★★★★(4つ)としておきます。

<追記>
タイトルの『アイネクライネナハトムジーク』、中点がなくて非常に読みづらいですね。
とはいえ、「アイネ・クライネ・ナハト・ムジーク」と表記すると、これはこれで、人生の連続性・繰り返しのような、映画の雰囲気から遠ざかってしまいますが。

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2020年映画鑑賞記録

新作:2020年度作品: 34本
 外国映画26本(うちDVDなど 5本)
 日本映画 8本(うちDVDなど 0本)

旧作:2020年以前の作品: 43本
 外国映画24本(うち劇場鑑賞 2本)
 日本映画19本(うち劇場鑑賞 0本)←カウントアップ
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この記事へのコメント

2020年05月08日 23:07
面白かったのですが、「愛がなんだ」を見ていないので、比較が出来ないのがもどかしい。
やはり、「愛がなんだ」を見るべきですね。(笑)
りゃんひさ
2020年05月08日 23:15
トリトンさん

「愛がなんだ」を見ていない・・・あ、これは絶対にトリトンさん向きではありません。なんだ、この女? 輪をかけて、何だぁこの男!となること必至です。保証付きのお墨付きです 笑汗
ぷ~太郎
2020年05月11日 23:13
「愛がなんだ」と比べるのがいいのかはわかりませんが・・・。
登場人物は全く違うし。
この作品は無難にまとまっている分、インパクトがないですね。まあ、それが「小夜曲」たる所以であって、決して「運命」ではないわけでして、まあ、好みかな。
りゃんひさ
2020年05月12日 12:12
>ぷ~太郎さん

上手くまとまっているところが弱点という、微妙な感じの面白さの映画ですね、やはり。