『イエスタデイ』 :なんだかズルな映画、みたいな感じが拭い去れない @DVD

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昨年初秋にロードショウされた『イエスタデイ』 、DVDで鑑賞しました。
「イエスタデイ」といえば、当然、ザ・ビートルズの曲のタイトルですね。
なので、この映画はザ・ビートルズについての、すこし不思議なSF映画的発想の映画。
さて、映画・・・の前に、『イエスタデイ』といえば、なぜか1979年製作のカナダ映画を思い出してしまう。
当時も観ていないし、DVD化もされていないので、観れる機会はないのだけれど、発掘良品シリーズでもって発掘してくれないかしらん。
前置きはこれぐらいにして、さて、映画。

英国ロンドン、売れないミュージシャンのインド系青年ジャック(ヒメーシュ・パテル)、もうこれまで・・・とミュージシャンを諦めかけたある日、世界規模で12秒間の大停電が起きてしまう。
停電回復後、世の中は、なぜかザ・ビートルズはいなかった世界。
なので、彼らの名曲の数々は世の中に存在していない。
そんな中でも、ジャックはザ・ビートルズのことを知っている・・・

といったところからはじまる物語で、そうなると当然ジャックはザ・ビートルズの曲を自分の曲として発表して、あっという間に世を席巻してしまうが、後ろめたさは募っていく・・・
と、藤子・F・不二雄描く『ドラえもん』の「もしもボックス」を使って、「もしも、僕、ひとりだけがザ・ビートルズを知っている」世界になったら・・・というようなもの。

ま、『ドラえもん』なら、さしずめ、のび太は「もしも、僕だけが、掛け算を出来る」世界になったら・・・と願うだろう。
そうすると、どうなるか。
はじめのうちは、スゴイスゴイということになるけれども、そのうち、掛け算の間違いが出てきて、のび太の世界は大混乱。
のび太自身も、間違った計算の結果でヒドイ目に遭う。
そして、元の世界へ・・・

ってなるだろう。
が、この映画は、ビックリ。
実は、ジャックがザ・ビートルズの曲を自分の曲として発表しても、世界は大混乱にはならない。
唯一、「ヘイ、ジュード」が「ヘイ、デュード(相棒)」となるぐらい。

個人的は、全然、ちがうじゃん、冒涜じゃないん? と思うが、ジャックは、そこまでのことだと思っていない。
たしかに、原曲とは違うけれど・・・と思うくらい。

ん? それって拙くない?
この映画って、もしかして、ザ・ビートルズ讃歌ではない?
たしかに、ザ・ビートルズがいなかったので、その後の音楽シーンががらりと変わるような世界になったわけでもないから、唯一無二、突出して空前絶後の音楽ということなのかもしれないが。
なんだか、腑に落ちない。

そして、ザ・ビートルズもなかったのだから、ジョン・レノンも生きている・・・
それはそれで感動的なのだけれど、それは、最後の最後にジャックが、元の世界に戻ってくれば、の話であって、そうでもない。

たしかに最後にジャックは「これまでの曲は、実は、ジョンとポールとジョージとリンゴの4人が作った曲です」と告白するけれど、彼が告白するその世界にはミュージシャンとしての彼らはいないのだから、世界との共感は結べないはず・・・

と、うーむ、やっぱり腑に落ちない。

面白く観ていたのだけれど、なんだかズルな映画、みたいな感じが拭い去れないのでした。

評価はで★★☆(2つ半)としておきます。

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2020年映画鑑賞記録

新作:2020年度作品: 34本
 外国映画26本(うちDVDなど 5本)
 日本映画 8本(うちDVDなど 0本)

旧作:2020年以前の作品: 44本
 外国映画25本(うち劇場鑑賞 2本)←カウントアップ
 日本映画19本(うち劇場鑑賞 0本)
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この記事へのコメント

ぷ~太郎
2020年05月11日 23:25
りゃんひささんの倫理観が試されましたかね?
この作品の中でなくなったものは、ビートルズとコークとハリーポッター。なくなって世界が変わったというわけでもなかったのが、なんだかなあといったところ。もっとあたふたとした世界の中で主人公が悪戦苦闘するのが観たかったかな。
りゃんひさ
2020年05月12日 12:14
>ぷ~太郎さん

そうですね。なくなっても世界はあまり変わらない、というあたりは、この手の映画では面白いところかもしれませんね。
2020年05月12日 13:55
なるほど~。
私は、ビートルズへの愛とリスペクトを感じました。夢のあるファンタジーで、面白かったです。
ラブロマンスと、真実の人生というか、正しい生き方を問う作品でしたね。
りゃんひさ
2020年05月12日 22:43
>トリトンさん

ザ・ビートルズへの愛とリスペクトはあるようなないような・・・「ハリー・ポッター」もない世界だからなぁ。